絞りはまさに一期一会… 半世紀にも及び絞り職人を続けていても絞りの染め上がりを正確に予想することは出来ません。ある程度の予測は立てて制作しても思いもよらぬところに染料が走ったり、滲んだり…。でも、それが却って絞りの味わいとなり、意図せぬ意匠/designとなったりもする訳です。絞りとは「図る」「括る」「染める」という工程から出来上がる訳ですが、図った通りには括れない、括った通りには染まらない、ある種、手業を尽くして天命を待つみたいな要素があるのです。また、それが絞りの面白さ、醍醐味でもあるのです。商品の掲載がない時もございます。すなわちそれは「目」に適う「作品」がないのだ、とご理解下さいませ。