ご購入について
 

草木染手織り紬織物/信州飯田紬 廣瀬澄子



秋愁や

反る一枚の

オブラート


熊川暁子




飯田紬手織り



■草木染め/手織り紬織物

信州飯田紬/無地重ね 

制作-廣瀬澄子

「手織りの中の手織り」

経糸/西洋茜・蘇芳・梅
緯糸/西洋茜・蘇芳・梅



着物に関わり、三十有余年、もっと言えば紬に関わり三十有余年、数千反(※数えた訳ではありません、推定)の紬をご紹介してきた中で一番の質感かも知れません。 飯田紬には(本当は廣瀬さん固有の紬なので廣瀬紬と称してもいいような気がします。)様々なランクがありますが、そのなかでもこちらは「手織の中の手織り」と証紙の貼られる極上品。 その中でも最上ではないか。 少なくとも私の目と手は確実にそうだと言います。 また、他の紬と比べても、例えば羽衣とも称される本場結城の地機と比べてもそん色ない、、。 いや、正直申し上げれば、こちらのお品の方が上、少なくとも劣ることは断じてない、それほどに見事な織なのです。 紬を愛好される方ならば、写真をご覧頂いただけでその質感、いえ、着心地までも想像出来るかもしれません。


さてさて、、。
手織りの中の手織りと(称された)賞されたこの草木染/手織り紬織物、飯田紬の愛好家ならば、いえ、愛好家でなくても飯田紬を知る方であれば記された意味をご存知かもしれません。 誂え機の飯田紬は既製の飯田紬とは証紙そのものが異なるのですが、その中でも上記の表示は“これ以上ない最上級の織り”に与えられるもの、飯田紬の廣瀬氏が最上と認めたものに付与される手書きの証紙なのです。 使われる経糸は杼が通り難く面倒な玉糸の単糸(撚っていない糸)を精錬し、草木染を施したものが使われています。 緯糸は極めて細い手紡糸を草木で染めたものが使われています。 文字にすれば僅か三行にも満たないことが実際の機織りにおいてよくある紬と比してその手間暇は何倍も掛かるのです。


ご覧戴けます様に一見、単なる無地感覚でしかありません。(と、言いましたが、これだけ趣の在る無地感覚を織るのはことのほか大変なのですが。) でも、その「一見」はほんの僅かな一瞬です。 すぐに端倪すべからざる何か、つまりただ者ではない何か(笑)が目に映り込んでくるのです。 画像でご覧戴いてもそうした印象がお解り頂けるかもしれません。その、端倪すべからざる何か、何がそう想わせるのでしょうか? 


飯田紬手織り 飯田紬手織り 飯田紬手織り


手に取ると、まるで羽衣のような質感を想わせてくれます。 もちろん実際に羽衣ほどに軽い訳ではありません。 でも、空気を含んだかのような質感は例えれば真綿の羽衣、まさにそんな感じなのです。 あえて他の何かに例えるならば、地入れを終えた後の地機の結城紬のような印象でしょうか。 しかも掌に温もりが伝わりるのです。 廣瀬澄子さんの紬に対する想いまでもが織り込まれているかのようでとても不思議な味わった事のない感覚です。 工業的に織られた紬織物は言うまでもなく、結城紬の地機/高機からも感じたことのない温かみです。


それは何も思い込みや印象でお話をしている訳ではありません。 手に触れたその瞬間にそう感じるのです。 結城紬の地機からも時に同じような感覚を覚えることがありますが、厳密に言えばそれともまた違うのです。 結城紬の地機が手の温もりであるならば、この飯田紬の温かさは陽だまりのような暖かさとも形容出来るのかも知れません。 糸の生命、使われた草木の生命までを感じさせてくれるのです。 工業的に織られた紬織物が無機質であるならば、この飯田紬は有機的な、との表現が近いのかも知れません。


こちらのお品は廣瀬澄子さんが真綿糸の段階から手を掛け、糸を染め、手織りで織り上げたものです。 一般的によく見掛ける、緯糸にのみ真綿糸、経糸には生糸が使われた”本当の意味での真綿紬とは定めにくい真綿紬”などではなく、経糸、緯糸すべてに真綿糸が使われた“純粋な真綿紬織物”です。 そのため、保つ風合いや質感は本場結城紬の地機と同じです。 もしかすると、こちら飯田紬の方が質感は勝るのかも知れません。 少なくとも以下ではありません。 それはこの飯田紬に一度でも袖を通した経験の在る方ならば、必ず頷かれる感想かと思います。 私の個人的な思い込ではないのです。 単なる無地感覚の織物であれば良いのなら、これほどまでに拘る必要はないのです。 糸質に拘り、染色に拘り、更に言えば蚕にまで拘り…、 敢えて手間暇を掛けるのは極上の着心地を目的として織られた証なのです。


飯田紬手織り 飯田紬手織り 飯田紬手織り


ご覧戴きました印象はいかがでしたでしょうか。 ピンクと言う単純な色ではありません。 ピンクと言う語感から感じられる幼い印象も微塵もありません。 この作品は無地感覚と言う言わば柄を持たないもの、ともすれば視線をやり過ごしてしまいがちな無地を、熟練の手技、様々な色彩をその糸に映し染め上げることで、生み出した色の奥行と深みなるものでここまで印象的に創り出しているのです。 単なる無地感覚の織物に留まらない「端倪すべからざる」印象とは制作者である廣瀬さんによって掛けられた図り…。 そしてこの図りこそが人の目を惹き付けて離さないこの紬織物の魅力でもあるのです。


この飯田紬が唯単なる無地感覚の紬織物に留まらない、温もり、温かさのようなものを感じさせるもうひとつの理由は、言葉にて表現するのが適わない「色」ではないでしょうか。 長い時間、目を凝らして眺めていても「何色」と色の名前でお伝えする事がとても難しいのです。 また、無地感覚と言えば確かにそれには違いないのだけれど、無地感覚と表現するにはあまりにも勿体ない、実際に少し離れて見れば、深みを保った無地を重ねたような… なんとも魅力的で単純に説明できない、要するに私の語意では到底お伝えしきれない質感なのです。 さっきからこの文章を書きながらも、延々見続けているのですが、やはり文字にする事が出来ないのです。 「#e9dfe5桜鼠さくらねず」という化学的につくられたカラーコードには見つけることの出来ない、言うなれば田中茂さんによって創られた田中茂さんの飯田紬の「色」、あえて言えば、白味を帯びた淡い淡い灰桜色、、。 


飯田紬手織り 飯田紬手織り


手織りの紬織物は織り上げるまでに大変な労力/手間暇が掛かります。 そしてそれは現代の産業形態に照らして決して合理的と言えるものではありません。 コスト有りきで大量に生産され、大量に使い捨てられる…、そうしたことを繰り返す現代社会の価値観からは遠く遠くかけ離れたものなのかもしれません。  しかし、織り上げられたこの紬織物は製品となったその瞬間から、多くのモノ達のように価値を減らし続けてゆく消耗品ではありません。 ありふれた多くのモノのように時の経過とともに朽ち果ててゆくものでもありません。 むしろそれらのモノとは対照的に時の経過とともに染色は彩りに深みを湛え、その織りはひと(持ち主)の身体に馴染んでくるのです。 そして誂えたひとの人生に芳醇な趣味趣向をもたらしてもくれるのです。 そしてそれは商業的につくられた産業製品と言う無味乾燥したモノからは決して得ることの出来ない貴重な味わいなのです。 見事の一言、な織物です。 ぜひ味わってみてください。 極上の着心地を、、。


【商品情報】

商品番号
CKY-IDT-0347
商品名
草木染手織り紬織物/飯田紬 制作/廣瀬澄子
品質
絹100&真綿紬
価格
¥493,300(表地/税込)
¥547,300(袷仕立上げ/胴裏・八掛/税込)
※一級和裁士による手縫い。
※お仕立てに要する日数はご注文確定後
約3週間〜25日戴いております。
【※単衣仕立てをご希望の際はお尋ねください。】
巾/ 長さ
38cm程(※約一尺程)/※12.15m程 (※およそ三丈二尺)
[お仕立てをご希望のお客さまへ]
カードでお支払いをご希望のお客さまで「お仕立て」をご希望されるお客様は
カード決済のお手続きの際にそのまま「反物」の価格にてお手続きをお願いいたします。
後ほど、弊店より「お仕立て」の有無のご確認をさせて頂きます。
ご了承頂きました後に「お仕立て代金込み」の金額に変更させて頂きます。

[現品事前確認をご希望のお客さまへ]
ご注文/ご購入に際して、現品を前もってご覧になられたい方は下記現品事前確認
についてを ご覧くださいませ。詳しい流れのご案内をさせて頂いております。


現品事前確認について

/当ホームページに記載されている記事・画像などの無断転載/複製を禁じます。
転載/掲載をご希望の際は予めその旨、お問合わせ戴き承認を得てください。
無断転載/複製と認められる場合、法的措置が講じられる事もあります。
Copyright(C)2008 きもの水流 All Rights Reserved

■お仕立につきましては仕立て料金表はこちら をご参照下さい。
または、お電話・メール・ファクスにてお尋ね下さいませ。

紬織物

草木染手織り紬織物/信州飯田紬 廣瀬澄子

価格:

493,300円 (税込)

[ポイント還元 4,933ポイント〜]
購入数:
この商品について問い合わせる
友達にメールですすめる

ページトップへ