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浮織九寸名古屋帯/斉藤佳代子 静森の音



朝霧や

墨絵めきたる

白川郷


古川敦子

末黒野


手織り九寸名古屋帯/池田リサ



【浮織九寸名古屋帯】

国画会会友
斉藤佳代子 作品
ー静森の音ー



一見何も印象を残さない生成り色で織り上げられた浮織の名古屋帯。 斉藤佳代子さんが手掛けた「静森の音」と題されたこちら、作者の解説には「朝もやに包まれた幻想的な森をイメージして織り上げました。」とだけ記されています。 静かな森の朝、陽が差し込む隙間の時間、朝もやに包まれた森の静寂が感じられます。 静かなのだけれど何の気配もないわけではない。 むしろ様々な動物や植物の気配に満ちているのです。 耳を澄ませば聴こえてくる今日、生まれたばかりの蝶の羽ばたき音…、目を開けたばかりの小動物の呼吸…、開いたばかりの花、茎をのばした植物の微かな音…、物の数分もしないうちに第一印象の物足りなさなど失せ、想像を巡らせてしまう、そんなことまでも想わせてくれる一品です。 


森の音を想い織り上げられた一枚の絹布。 美しく配された浮織には座繰り糸が使われています。 見る角度や光線によって座繰りの甘撚りの糸ならではのふっくらとした質感が浮かび上がります。 実に美しい織物だと思います。 一見しただけでは見えない細やかな細工が施されている事がわかります。 色を使わない浮織の織のコントラストだけで表現された紋様が極めて美しいのです…。 決して鮮やかではないそのコントラストの美しさに思わず息を止めて魅入ってしまうのです。 こうした織物を見ているといつも規則的な事象と不規則な事象は常に共存していることを思う…、 いくら規則的なことを積み重ねたとしても、必ずそれを超える不規則(揺らぎ)が存在するのです。(そこに手織りの魅力があるのですけれどね。 )


こちらに掲載させて頂きましたのは斉藤佳代子さんの作品、浮織九寸名古屋帯/静森の音です。 至極単純な表現で言い表してしまえばいわゆる浮織/綾文様の帯なのかもしれません。 浮織/綾織の織物という視点でこの織物を見れば、これ以上のものは他にないわけではありません。 ジャガードを用いて織り上げられた機械織の布を綺麗と思われることもあるのかと思います。 横段や格子、熨斗目を生涯のテーマと据えて織り続ける染織家も少なくありません。 しかし、この一枚の絹布がその他と決定的に異なることは…。 


手織り九寸名古屋帯/池田リサ


手織り九寸名古屋帯/池田リサ


手織り九寸名古屋帯/池田リサ


手織り九寸名古屋帯/池田リサ


手織り九寸名古屋帯/池田リサ


こちらの作品を眺めていると、そうした織機によって生産された物からは感じる事の決して出来ないなにか、を想わせてくれます。 それは色の力、絹糸そのものが保つ原糸の美しさ、その絹糸が交差することによって生まれる織りの表情…、 つまりは唯々織布/絹布の美しさを想わせてくれるのです。 色彩に含有される色素、そして素が保つ色気を余すことなく表現する力を感じさせてくれると言い換えてもいいのでしょう。 浮織/綾織はこの絹布でなくてもいくらでも存在します。 でも、そのいくらでも存在する浮織.綾織の絹布において、見る者の目を釘付けにするほどの表現力、或いはぞくっとさせるほどの質感を内包した絹布はそんなに多くはありません。 見る者を魅了する、その視点においてのみ見ても、斉藤佳代子さんの作品は極めて魅力的なのです。


柳氏に師事し、染織作家としての道程を歩んでこられた池田リサさん、その作品をどんなに眺めていても柳派の影響を色濃く映しているのかどうか凡夫の私にわかるところではありません。 でも、私は斉藤佳代子さんの創造する美しさは結局のところ、斉藤佳代子さんという個が追求した美しさではないかと思うのです。 その生命感溢れる染織はその場その時で生成され、たとえそれが以前からある浮織や紋様であったとしても斉藤佳代子さんの創意/感性を新しく織り籠めることでまったく違った表情の保たれた、まったく異なった織物となるのではなるのではないでしょうか。 


いつも思うことなのですが、絹布を織り染める、と言うことは、音楽を奏でることと同じである、それを心で解っているひとの作品はとても詩的で豊潤なものだと思います。 斉藤佳代子さんは糸を染めたり、織ったりすること、は音楽を奏でたりすることと本質的に同じと本能的に解っている人なのではないかと思うのです。 創造する力を持たない私などは、自分がある作品と向き合う際にどのような基準を持って見ているのか、と自分の美意識を探る事があります。 その中で確実に言えることは“思想の徹する作品は美しさが付き抜けている”と言うこと。そしてそうした美しさは私のようなもので確実に感じられるものなのです。


手織り九寸名古屋帯/池田リサ


手織り九寸名古屋帯/池田リサ


手織り九寸名古屋帯/池田リサ


手織り九寸名古屋帯/池田リサ


美しさを定義する事は安直なことではありません。 けれど”思想の美しさ”という美は確実に在るのだと思います。 ありたけのエネルギーが籠められた作品は唯それだけでその場の空気までをも震わせる力を持っているのです。 そうした作品はどのような細やかな個所にも抗い難い魅力が在るのです。 主張し過ぎることのない存在感。 けれどもそこに漂うものは瑞々しくも並々ならぬ気配。 こうした工藝は絶えず進化を遂げています。 進化しながら完成の領域に近づけ、されどまた未完成のものでもあるのです。 そこが面白いのかもしれません。


折りに触れ想います…。 私たち日本人の身体には和のDNAが在り続けているということを。 それだからこそ、現代に生きる私たちにとって記憶の中に微かに残る何かが限りなくいとおしく、懐かしく、そして大切なものに思えるのではないでしょうか。 そしてその目に見えない何かが私たちの心や感情を揺り動かすのかも知れません。 いつの時代も工藝/芸術の普遍性は素晴らしいものだと思います。 そして工藝作品に関して言えば、作品の表情は疑いなくその製作者の人格、懐の広さ、深さに比例する、これまでの浅い見分の中でそう思います。 私たちを感動させるものの背景には間違いなく製作者の奇蹟とも言える想像が隠れているものなのです。


手織り九寸名古屋帯/池田リサ


手織り九寸名古屋帯/池田リサ


※適応季節は単衣〜冬季〜単衣となります。 つまり7月、8月の盛夏を除いた10ヶ月お使い頂けます。



【お仕立てなど】 まずは弊店において検品します。その後、弊店専属の一級技能和裁士に仕立てを依頼するのですが、和裁士においても私共呉服店とは異なる目線で改めて厳しく検品をしております。 また、お仕立てに際し、帯芯の厚さ、硬さ、帯の仕上がりの長さ、巾など、寸法につきましてご希望/ご相談などございましたら、お申し付けください。

【色みなど】 ホームページに掲載のお品の色みは基本何百枚も撮影し、出来る限り色調整の必要の少ない画像を選択しております。色調整を掛け過ぎるとどうしてもどこかに無理が出て実際のお品の色質感とは離れたものになってしまうからです。 ですので出来うる限り、実際のお品のお色目、質感に近いものを掲載しておりますが、お客様がお使いのPC、OS、ディスプレイ/モニターによりお色目が微妙にが異なる場合がございます。ご理解賜りますようお願い申し上げます。※iphoneなどのスマートフォンからもご覧頂きますとより正確なお色目が伝わる場合があります。

【お手入れなど】 お求め頂きました後、日常にお使いの際のお手入れは、着物の場合、衿の皮脂/ファンデーション汚れなど気になる個所の部分的なしみ落としで十分です。 帯に関しましてはそれほど必要ありませんが、もし前腹などよく触れる部分など気になりましたら、しばらくお使いにならない折にお手入れをお奨めしております。また、絹物、一部木綿はご家庭での水洗いは出来ませんので、ご注意下さい。

【在庫について】 実際の店舗におきましても同時にお品を販売しております。 ご注文/お申し出を賜りましてもホームページへの反映が一足遅く、「SOLDOUT」が表示されていなくても売り切れの場合がございます。先着順となりますので予めご了承下さい。


【商品情報】

商品番号
IKR-OTK-3934
商品名
浮織九寸名古屋帯/斉藤佳代子・静森の音
品質
絹100%
価格
¥475,000 (お仕立て込み/税別)
※一級和裁士による手縫い。
※お仕立てに要する日数はご注文確定後
約2週間〜20日戴いております。
巾/ 長さ
※お仕立て上がりの際のサイズは帯巾・八寸〜八寸二分程。/ 長さは九尺八寸程。多少の変更は出来ますのでお尋ねくださいませ。
[お仕立てをご希望のお客さまへ]
カードでお支払いをご希望のお客さまで「お仕立て」をご希望されるお客様は
カード決済のお手続きの際にそのまま「反物」の価格にてお手続きをお願いいたします。
後ほど、弊店より「お仕立て」の有無のご確認をさせて頂きます。
ご了承頂きました後に「お仕立て代金込み」の金額に変更させて頂きます。

[現品事前確認をご希望のお客さまへ]
ご注文/ご購入に際して、現品を前もってご覧になられたい方は下記現品事前確認
についてを ご覧くださいませ。詳しい流れのご案内をさせて頂いております。


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■お仕立につきましては仕立て料金表はこちら をご参照下さい。
または、お電話・メール・ファクスにてお尋ね下さいませ。

浮織九寸名古屋帯/斉藤佳代子 静森の音

価格:

475,000円 (税込)

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