雲海も
翼も染めて
初茜
中野たけみ
雨月
【手描き友禅九寸名古屋帯】
―矢羽根文― 塩瀬地
折々に、つまりもう少し丁寧に記せば折り目折り目、節目節目を大切にしてきた私たち日本人、月に神を見、岩や木々にも神を感じる日本人、そして形にされたそれぞれの文様に意味を込め大切にしてきた日本、矢羽根もその一つと言えます。 昔から洋の東西を問わず、矢は「的を射る」とか「魔を払う」力が信じられてきました。 その矢の上についている羽根の部分を文様化したのが矢羽根です。 縁起の良い柄として古くから着物や帯などの意匠として描かれてきました。 時代と共に変わりがちな考えに安直に流されることなく、しきたりや言い伝えをを守ることは大きな意味があるように思います。 儀式における決まりごとはどこかしら窮屈な思いを強いられますが、でも、その厳粛な空気が日本人の気高い美意識を形成していったのではないでしょうか。もっと平たく言えば古風とも言える「しきたり」「約束事」の中で美しい所作を身に着けて行ったのだと思います。身(からだ)が美しい、と書いて躾と読むのはまさにそこから来ているのです。
塵や埃で黒ずんだ心の内の魔を払う、そんな気が籠められた名古屋帯です。呼吸を止めて描き上げたのではないかと思う美しい筆跡です。紅白二本の矢が魔を払い、念願を射抜く、縁起物の意匠ですが、もちろんお正月に限ったものではありません。 節目節目、折り目折り目に、また、お目出度いお席、お誕生月、ちょっとしたお祝い,などなど、祝意を表現したいけれどあまり仰々しいのも憚られる、なんてお席にも素敵です。こうした帯はお使いになられるご本人が愉しまれるのは無論言うまでもないのですが、先様に「意」を表すさりげない気持ちを籠めることが出来ます。 厳かで晴々しく、そしてお洒落な手描き友禅九寸名古屋帯です。
ご覧頂けますように下絵師の力量が見事に表れた美しい手描き友禅です。 描き染められた矢羽根文は殊の外美しくまるで一幅の日本画を見ているようです。 こうした帯や着物の構図に矢羽根文が選ばれることは決して珍しいものではありません。 つまり、余所行きな装いだけでなく、カジュアルな場においても実に画になるのです。 うつろいの儚さまでも画の中に溶かし込む… 日本の染色が時代超えて高い評価を受けるのは、こうした美しい仕事が在るからなのかも知れません。 さて、、、この帯ですが、ぽってりと厚みのある上質な塩瀬地を使っておりますが、袷だけに限定することなく、単衣の季節にも充分お使い頂くことが出来ます。
商品番号 |
NAGOYA-SOME-4 |
商品名 |
手描き友禅九寸名古屋帯/矢羽根文 |
品質 |
絹100% |
価格 |
¥245,500 (表地/税込) ¥257,000 (芯仕立て上げ税込) ※一級和裁士による手縫い。 ※お仕立てに要する日数はご注文確定後 約2週間~20日戴いております。 |
巾/ 長さ |
お仕立て上がりの際のサイズは帯巾・八寸二分程。/ 長さは九尺八寸程。多少の変更は出来ますのでお尋ねくださいませ。 |
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