宇野千代の
花と競へり
花衣
品田弘子
四葩
■西陣織袋帯
古代花鳥華文
花鳥華文様、それは帯としての西陣織を考えたとき、確実に定番の意匠の一つと言えるのかもしれません。 西陣織の意匠における定番と言えば、正倉院文様や有職文様、名物裂、そしてそれらから派生する様々な吉祥文様が挙げられるかと思います。 言うまでもなくそれはそれで確実に日本古来の文様であり、それ故時に見慣れた文様と言う印象をもって目に映ることもあるかもしれません。 つまり、有職文様や正倉院文様は西陣織を直接的に想わせる文様として、或いは西陣織の意匠としてひとつの完成された形と言えるのだと思います。
花鳥文様、西陣織では折々に目にする文様です。 西陣織のお約束の意匠と言っても過言ではないように思います。 然しながら一見西陣織の定番とも言えるその意匠が華文と組み合さることによってこの織物は西陣織としての趣在る深みや存在感を醸し出しているのです。 要するに…、古の意匠を範として織られたものではないのです。 よく見掛けるようで、どこか見慣れない印象は古の西陣織にその範を求めていないからなのかもしれません。 染織の定形とも言える正倉院文様や有職文様を、積み重ねた経験と叡智によってそのものが保つ気配を変える事なく再現すること、それは現代の西陣織の職人の技術からすれば、さほど難しいことではないのかも知れません。 むしろ難しいのは、現代の西陣織の職人としての自負を籠めること、なのです。
この西陣織を手掛けたものは現代の西陣織の職人です。 手掛ける職人の美意識が強く籠められた痕跡がそこ此処に感じられます。 この染織は手に取ると西陣織の織物特有の張りを感じさせます。 でも、廉価で安直な製品にありがちな不快な張り(硬さ)ではないのです。 つまり、細艶やかな糸が幾万回と打ち込まれた、打ち込みの詰まった張りなのです。
実際に帯として使われることを想定した仕事の質も、限りなく上質なものを感じます。 加えてこの見事と言うほかない意匠が供されているのです。 ちょっと非を探すのが難しく思える染織です、といえば言い過ぎでしょうか。 大げさな言い方をさせて頂くならば、こうした織物こそが、後世において染織の一つの範となる可能性を秘めるのだと思います。 秀逸な意匠と極めて上質な仕事の質感がそう思わせます。 「礼」を意識させ、「和の品位」を想わせ、また、時においてはどこか洒脱な印象さえも与えてくれるのです。
TPOとしては、「礼装感」を想わせる装い、「礼」を表現しながらも仰々しくなく、上品な装いとしたいと思われる際には、とても使いやすい帯となるかと思います。 つまり少し改まって装いたいと想われる略礼装から、正当な儀礼装の装いまで幅広くお使い頂ける意匠でもあるのです。 また、無地感覚の御召織物などに添わせて頂きますととても洒脱な印象を表現することも期待出来るのではないでしょうか。 極めて魅力的な西陣織の一品と思います。
商品番号 |
BJY-TOK-012222 |
商品名 |
西陣織袋帯/古代花鳥華文 |
品質 |
絹100% |
価格 |
¥247,000 (表地/税込) ¥258,500 (芯仕立て上げ税込) ※一級和裁士による手縫い。 ※お仕立てに要する日数はご注文確定後 約2週間~20日戴いております。 |
巾/ 長さ |
八寸一分程(約31cm)/ 一丈二尺程(約4m50cm程)・※お仕立て上がりの際のサイズ |
|
[お仕立てをご希望のお客さまへ]
カードでお支払いをご希望のお客さまで「お仕立て」をご希望されるお客様は
カード決済のお手続きの際にそのまま「反物」の価格にてお手続きをお願いいたします。
後ほど、弊店より「お仕立て」の有無のご確認をさせて頂きます。
ご了承頂きました後に「お仕立て代金込み」の金額に変更させて頂きます。
[現品事前確認をご希望のお客さまへ]
ご注文/ご購入に際して、現品を前もってご覧になられたい方は下記現品事前確認
についてを
ご覧くださいませ。詳しい流れのご案内をさせて頂いております。
→現品事前確認について
注/当ホームページに記載されている記事・画像などの無断転載/複製を禁じます。
転載/掲載をご希望の際は予めその旨、お問合わせ戴き承認を得てください。
無断転載/複製と認められる場合、法的措置が講じられる事もあります。
Copyright(C)2008 きもの水流 All Rights Reserved
■お仕立につきましては仕立て料金表はこちら をご参照下さい。
または、お電話・メール・ファクスにてお尋ね下さいませ。