水流の「季・とき」折々・・・
水流の「季・とき」折々・・・
※画は尾崎 捷三先生
<お盆休みのお知らせ>
お客様各位
平素よりご贔屓を賜りまして誠に有難うございます。
きもの水流は
8月11日(月)~816日(金)迄、夏季休暇をいただきます。
お休みの間にいただきましたお問い合わせ/ご質問、ご注文のお手続きに
関しましては
8月17日(土)の午前中より、順次対応させて頂きます。
ご不便をお掛けいたしまして恐縮でございますが
なにとぞご理解賜りますようお願い申し上げます。
きもの水流 店主
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〒468-0054
名古屋市天白区横町708 ヨコマチフォーストアーズB
電話」052-800-8108
きもの水流 (ミツル) 足立浩一(アダチ コウイチ)
何かお気付きになられました事、ご不明な点などございましたら
E-mail
info@gofukuyasan.jp
まで、お寄せ下さいませ。
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御一読願います、セキュリティー設定について。
※尾崎 捷三先生画
【 セキュリティ設定について】
御一読お願い致します。
インターネット環境は昨今のSNSの飛躍的な発達により、日々進化更新されております。 弊店のような呉服店もあるいは消費者様も利便性という様々な形で恩恵を享受しています。 半面、そうした発展に伴いセキュリティーも厳しくなっており、安全と引き換えに不便を強いられることも多々ございます。 その中の一つにパソコンから送信/返信されるメールがお使いのパソコンのセキュリティー設定により「迷惑メールフォルダ」に振り分けられ、ご案内や、ご連絡、頂きましたお問い合わせのお返事が届かないということがございます。 弊店にお問い合わせをしたが、返事が届かない、そのようなときは、今一度「迷惑メールフォルダ」をご確認頂けましたらと思います。 どうぞよろしくお願い致します。
きもの水流 店主
◆メディア掲載のご案内◆ 山崎陽子著「おとなの浴衣、はじめます」
◆メディア掲載のご案内◆
【 山崎陽子著】
「おとなの浴衣、はじめます」
きもの著述家としてご活躍の山崎陽子さんのきもの本
「きものが着たくなったなら」
「きものを着たらどこへでも」
に続く三作目
「おとなの浴衣、はじめます」が4月15日上梓されます。
微力ながら弊店も関わらせて頂く誉を頂戴しております。
私が申し上げるまでもなく、皆さまご存知かと思いますが
山崎さんの着物に向き合うナチュラルな思考が本作からも
伝わり、読み進めてゆく内に、そうだよね、と頷いている私が
いました。
呉服屋では気付かない新鮮な言葉の響きが随所にありひと息に読了してしまいました。
どうぞお手に取ってご覧くださいませ。
- 2023.04.12
- 16:30
「季・とき」折々…2020年11月27日(金)
時雨虹
立ちし比叡山や
門跡寺
坂上香菜
璦
◆ご依頼を賜りましてありがとうございました◆
【手仕事の美しい友禅と琉球絣】
先日の誂え直しの依頼の続き
紅色の大島のお仕立て替えのご依頼を頂きましたR様、他にも多くのご依頼を頂いておりましてその内の一部をご紹介させて頂きます。
橙色の地色がうつくしい琉球絣はR様が叔母様から譲り受けられたものだそうです。 琉球絣は紺色や焦げ茶などのダークな色調が多い中、こちら、南国琉球の海に溶け込む間際の夕陽のような橙色がとても美しく、R様のお嬢様の寸法にお仕立て替えをさせて頂きました。
見事な手仕事の訪問着は紅色の大島同様、R様がお若い頃にお召しになってらしたもので、こちらもお嬢様の寸法にお仕立て替えさせて頂きました。
ただこちら、身丈がお嬢様には短かったことと、訪問着は柄の位置が決まってることもありますのでお手元に残されておりました余り布を使い、帯の下に入る位置で胴はぎをし、身丈を出しました。
うつくしい仕上がりにご満足頂きました。またお嬢様のお召し姿拝見させてくださいね。
巾一尺程、長さ三丈四尺余りの一枚の絹布から姿を変える着物、その背景にはいろいろな物語が隠されています。 そしてこの度の琉球絣、訪問着、そのどちらにも思い出が詰まっているのだと思います。断片的であった思い出もこうして命が吹き込まれた着物を見るとさまざまな思い出が一つの物語となって甦るのではないでしょうか。
一枚の着物と思い出、それはお客様にとってどちらもかけがえのない大切なもの。
現代社会の中において着物を着る、それはどうゆう意味を持つのか。 そこにある種の非日常が在るからではないでしょうか。 自分の内面に揺らぐ事の無い基準を持つ人はいつの世にもいて、そうした人はぶれることがありません。映画監督、小津安二郎の遺した言葉にこんなことがあります。「どうでもよいことは流行に従い、重大なことは道徳に従い、芸術のことは自分に従う」心の中に藝術を持っている人は強いのです。
この度は大切なお着物のご相談を与りましてありがとうございました。
「季・とき」折々…2020年11月26日(木)
落葉焚く
匂ひなつかし
寺の町
芝尚子
あを
◆ご依頼を賜りましてありがとうございました◆
【紅い大島/蚊絣】
長い間放置?(男らしさの欠片もない言い訳をさせて頂きますと、昨今、Facebookへの投稿、インスタグラムへの投稿などが増え、相対的にコラムを書く時間を捻出出来ずにおりました)しておりましたコラムですが、久しぶりに… 今回はお手入れ、お仕立て直しのお話です。
今となっては希少な紅色の本場大島紬、当時お求めになられた方は案外大切にお持ちになられてる方も少なからずいらっしゃるようです。 しかも蚊絣です。 大島紬の蚊絣自体をまったく見なくなってしまったのかというと決してそうではないのですが、紅色の蚊絣にお目に掛ることは昨今ほとんどないと言っても過言ではありません。
こちらの大島は隣県のR様が少女時代、日本舞踊のお稽古の際にお召しになられてた大島だそうです。きっともう、この先着ることもないから、とおっしゃるのを説き伏せて洗い張り、上裏/裾回しの交換をしてお仕立て直し、新しくリフレッシュ。 すっかり美しさを取り戻しました。
近くお届けさせて頂きます。 折しも還暦をお迎えになられましたR様(とてもそう見えないのですが)お祝いのお席にぜひ、♬素敵な装いとなられることと思います。
然し、こうして眺めていて改めて思います。 こうした紅色こそ大人の色、やはり真に美しいものは美しいと言う他ないのです。 現代の女性がかくも美しく見えるのはこうした美しさをいともたやすく自分のものとして颯爽としているからなのかもしれません。 人生の一瞬一舜を包んできた愛おしくかけがえのない着物、人は誰しも時の流れに抗うことは出来ません。 かつてお召しになられたこの魅力的な紅色の大島を纏ったとき、R様は過去と現在の狭間を彷徨うのかもしれませんね、いつか感想をお聞かせ頂きたいと思います。 この度は大切なお着物のご相談を与りましてありがとうございました。
「季・とき」折々…2018年10月26日(金)
深山より
添水にひける
春の水
二宮桃代
雨月
粗の見えにくい夕暮れ時に綺麗に見えるところだけ切り取って、「ふふふ。
【きもの水流はこんなお店】
よくある長屋テナント(昭和50年代はあちこちにありましたが老朽化、耐震の問題等で最近は段々見かけなくなりました)の中の一軒でいわゆる大きくて立派なお店ではありません。 確か昭和48年の建物ですからもう築45年?程になるのでしょうか。
入り口を開ければすべてが視界に入る小さなお店です。
店内は店主(私)が蒐集?集めに集めた「笑 作品が所狭しと収納され、空いた場所には着物関連の書籍や美術本が積まれてたりと、人によっては田舎のおばあちゃんの家みたいでなんだかすごく落ち着く~とおっしゃってくださる方もあれば、狭い空間で落ち着かない(天井は高くないとね、笑)方も。。
また、よく言うところの敷居が高い(本来敷居が高い、と言うのは格式が高いとか言う意味ではないのですが、まあ、それはさておき)立派な店構えではないので、立派な商品はないのだろうと思われるお客様も時々居られます。 またそれとは反対にこれまで着物専門店で選品をされてこられた美意識の高いお客様は、店構えではなく、取り揃えた作品そのものをちゃんと見てくださいます。
モニタリングとかいうテレビ番組と心理は逆転ですが同じかも。「笑
先日、少し時間がありましたので暗くなって粗が隠せる時間にまだ一度もご来店頂いてないお客様に向けて写真を撮りました。
流行のクラウドファンディングとかいうアレで近所の古民家をどうたらして、とかよぎりますが、仕組みも分からないし、恐いし、若くないし、で思うだけです。
こんなお店です。
何度もお越し頂いてる方は、これでも「あ、綺麗なとこだけ切り取って~笑」とおっしゃることと思います。… ま、事実です。「笑
「花下忘帰」と書かれた書、「かげぼうき」、と読みます。 美しい花(着物)の下、帰るのを忘れる、という意味です。
もう一つの書は「野草のシンプルな衣裳にはかないっこないよ」とあります。 意味がわかりません。「笑
ではでは、お気軽にお越しください。 お待ちしております。
きもの水流
店主
「季・とき」折々…2018年9月27日(木)
ゆらゆらと
芭蕉の作る
青い翳
赤座典子
あを
◆ご縁を賜りましてありがとうございました◆
もう夏も終わり、いえ、秋の単衣の季節も終わりに近づいております。(とは言え現実はカジュアル着物は礼装と違いさほどお約束事に捉われないので10月でも暑い日は単衣を着ていますが) こんな頃弊店は、来夏用にと、誂えて頂いております帯/着物が続々と仕立て上がって参ります。 ついこの間まで暑かったのですが、一気に涼しくなった今、まだ単衣は着られますが眼にはやはり来春/夏用ですね。 こちらは芭蕉の葉がゆらゆらと揺れてるかのような意匠と彩色が美しい一点です。 検品を済ませましたら近日中にお納めです。 お求め頂きましたお客様、お楽しみに♡
どうぞよろしくお願い致します。
「季・とき」折々…2018年9月26日(水)
返答の
言葉つまりで
団扇風
福田みさを
いろり
◆ご縁を賜りましてありがとうございました◆
長板中形/松原孝司作品「団扇百趣二度染め」
お仕立てが上がり、和裁士から届きました。
振り返ればもうかれこれ30年近い付き合いなので(お互いに良くも悪くも)気心も知れているし、きもの水流が依頼する仕事はどこに細心の注意を払えばよいのか、十二分にわかってもらってはいるけれど、それでもこうして上がったきますと念入りに検品チェックします。
帯芯の厚み、硬さ、毛羽立ち加減、帯の仕上がりの長さ、前巾、お太鼓巾、等々(始めのうちは和裁士がうんざりするほど、いまはもう慣れた様です。)かなり細かな指定して仕立てに出しますが、一応くせのようなもので、お仕立て上がり届けられますと、帯芯のチェック(解く訳にはいかないので実際の帯芯は見られませんが、「※その昔は抜き打ちで解いたこともあります。嫌なやつですよね(笑)」触ればどんな帯芯が入ってるか、指定した物か、すぐに分かります。)から始まり、指定した項目をチェックして納品となります。
そんなことをしながら改めて「帯」となった作品を見ているとやはり「良いものは良い」と今更ながらつくづく感じますし、販売はしたものの名残惜しい…。でも、あの方なら大切にして頂けると自分に言い聞かせ、、。 近日中にお納めです。 お求め頂きましたお客様、お楽しみに♡
どうぞよろしくお願い致します。
「季・とき」折々…2018年9月22日(土)
残る葉を
風の煽ちて
山葡萄
宮平静子
雨月
◆ご縁を賜りましてありがとうございました◆
添田敏子 わざわざ申し上げるまでもなく工藝染色/型絵染の染色界の重鎮です。 国画会の重鎮と申し上げても良いのですが、確かすでに健康上の理由から?最近退会されたとご本人から伺った記憶がございます。 ですので「元、重鎮」との表現が正しいのかも知れません。
全国的にもファンの多い染色作家なのですが、弊店もご多分に漏れず添田敏子さんが創る作品が大好きで、これまでに幾点もご縁を頂いております。 こちらの画像は添田敏子さんの作品「白ぶどう」です。 添田さんの作品の中でもとりわけて好きな作品です。 今後の事を申し上げますと、添田さんは健康上、またご年齢などの事情からすでにオーダーはお受けしておりません。 現在抱えておられる分も果たして仕上がるかどうか、確約は出来ないようです。 弊店も数点オーダーしております(ずいぶん前に)が、…。
お客様、お待たせ致しました。 検品も終えましたのでじきにお手元に届きます。 どうぞよろしくお願い致します。
「季・とき」折々… 2018年 9月10日(月)
ものがたさ見え
桔梗の
蕾むかな
大橋敦子
雨月
白百合の
すっくと一本
咲きにけり
松沢久子
いろり
芙蓉花
蝶寝転びて
蜜を吸ふ
篠田純子
あを
◆ご縁を賜りましてありがとうございました◆
弊店はセレクトショップです。 セレクトショップと言ってもカッコイイ洋館ではありません。 なら、なにもわざわざ片仮名で言わなくても良いでしょ、と思われるかもしれませんが、どう日本語に訳して良いのか分からないのです。すみません。
専門店? 確かに着物専門店ではありますが、着物なら何でも有る、という訳でもありません。
お洒落着物専門店? ま、割とそのニュアンスは近いのですが(お洒落着物=単純にカジュアルという意味でもないのです)…、ではカジュアル着物専門店? 当たらずとも遠からず、と言ったところでしょうか。 うん、やはりセレクトショップが一番近いのかもしれません。
基本的に店頭に揃えているお品は紬や木綿ですからカジュアルと言えますね。 帯はと言えば、型絵染や木版、手描きの帯が多いので、ま、これもカジュアル、、。 でも、だからと言って節操のない品揃えをしている訳でもないのです。
もっと言えば、今流行の染織作家の品だから名前で仕入れる、という事もありません。 きもの水流に揃えてあるお品、すごく分かりやすい言い方をすれば、自分がどーしても欲しいかどうか。 そこに尽きるのです。 自分がどーしても欲しい物でなければどうしてお客様にお奨め出来ましょうか? 織物商(問屋)に行き、うーーーーっ!と(あ、その場で顔には出しません)唸ってもう辛抱堪らないお品を購入(仕入れる)するのです。(ま、その時の気持ちは消費者の方と同じです)
で…、
問屋における呉服店の店主の口癖のベスト3は
「おい、なんか売れるもんないんけ?」
「いま、何が売れとんねん?」
「なんか売れる企画ないんけ?」
私はこの気持ちがワカラナイとまでは言いません、が、9割がた理解が出来ません。
すみません、上記ベスト3にまつわるあれこれをいつも苦々しく思ってるのでつい余計なことを…、要するに何を申し上げたかったのかと言いますと、きもの水流はお品の一つ一つが実際に私が欲しいと思ったものであり、だからお仕立てがなされてオーナーの元に送る時は「大切にしてもらうんだよ~♡」な気持ちで送り出すのです。 ですのでオーナーになられたお客様、どうか箪笥に仕舞い込まずにたくさん着てあげてください。 どうぞよろしくお願い致します。