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 西陣織の帯

西陣には、様々な意匠(design)が有ります。 その星の数ほどとも形容されるその意匠の数々は、西陣が西陣で在り続けるために尽くされてきた英知の数とも言えるのかもしれません。 世界の染織に目を向けたとき、これほどの染織技法/意匠の数々を見る事は少ないように思います。 それは西陣が時々の着物愛好家、数寄者の要求に応え続けてきた証と言えるのかも知れません。 京都で育まれた工芸品に特有の品位を感じるのは私だけではないと思います。 それは西陣織の帯や着物に限ったことではありません。 調度品や装束 民家から都の建造物、そして室内の設え… つまりある「ひとつの特定のもの」だけでなくすべてにおいて垢ぬけた品位を想わせてくれるのです。 もちろんそれらを求める人々の文化的水準が高いこともあったのだと思います。 然し、裏返せばそれに応える技術があればこそでもあった筈です。 なぜ、京都の職人はこれほどまでに豊かなる感覚を手にすることができたのか? 創造とは、「二度と繰り返すことのない時間の流れのこと」だと思います。 この地に赴いて、織物の歴史の背景にあった具体的な事情を思うに至り、都の織物に携わる職方としての誇り、永い歴史の中で意図し、ときに意図せずに積み重ねられた創造の堆積に改めて西陣織の奥義-真髄を見る気がいたします。

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