きもの専門店
そう謳うのは覚悟と精通が問われます
着物に関わり四十年と少し…
まだまだ学ぶことばかり…
きもの、って知れば知るほど知らないことばかりです

その多様さゆえに定義付けることの難しい更紗
古渡にはじまりペルシャ、フランス、イギリス、…
  バティックとして知られるジャワ更紗もありますが、日本の職人の手による和更紗の美は
やはり格別です
―唐草小花文―

暈したり、一層の斑も許さなかったり
澱みの様に堆積した手わざが意図して刷毛を捌く…
かのフィンセント・ウィレム・ファン・ゴッホさえ憬れた
日本の職人の筆捌き

染織作家の手から放たれた作品は
一つの花、一つの蝶、一つの鳥、に
生命が吹き込まれているのです 
添田敏子 ―白ぶどう―

もしかしたら
この小さなキモノ店は
アナタをドキドキさせることが
出来るかも知れません
どうぞ遊びにいらしてください 



白壁に

我が影長し

秋思かな


侭田伊都希

いろり


小紋



【絞り染め小紋】
―双葉葵―
墨(カチン)描き



祇園祭、時代祭と並ぶ京都三大祭の一つとして知られる葵祭、京都御所を出て下鴨神社、上賀茂神社へと五月美しい都大路を五百人を超えるまさに平安絵巻さながらの優雅な行列が練り歩く祭です。 祇園祭が庶民の祭りであるのに対し、葵祭は賀茂氏と朝廷の行事を貴族たちが見物に訪れたことから貴族の祭と言われます。 京都で最も古い祭とされ、行列のすべてに葵の葉が飾られます。 「路頭の儀」(行列)の御所車、勅使、供奉者の衣冠などに飾られる緑の葉、これは「葵桂/あおいかつら」と言われ、桂の小枝に下鴨神社と上賀茂神社の神紋である二葉葵の葉を絡ませたもの。 葵祭は正式名称は「賀茂祭」ですが、江戸時代に葵の葉を飾るようになり次第に「葵祭」と呼ばれるようになりました。 ちなみに祭で使われる葵は毎年両神社から御所に納められているそうです。 


こちらにご紹介致します小紋、極めて美しく丁寧な染色を施された染め小紋です。 例えばそれが伝統的な文様であるとか、付下げ以上の格が保たれているとかの至極画一的な表現では括ることは出来ません。  礼装を意識して染められた訪問着や付下げと言った「華やかな友禅」は雅やかな「格式」を想わせてくれます。 一方で同じ染め物でも「小紋」と言う言葉にはどこかしらカジュアルなニュアンスを感じる事があるようです。 着物の装いは、時に形式に捉われすぎる事で余りにも凡とした退屈な印象となってしまうこともあります。 マニュアル通りに装えば間違いは無いのかも知れません。 しかし「着物を装う」ということは、何処かの制服や会服のように装うことがすべてではないように思います。 訪れる先において大仰にはならず、でも気持ちの中で「礼」を表現したいとき、また、自分なりの想いを装いに表現したいと思われる際には、自由な意匠から染められた「よそゆきの着物」を選ばれるのも良いのではないでしょうか、 たとえそれが「小紋」と言う括りの着物であったとしても、、。


小紋 小紋 小紋 小紋 小紋


折に触れ、「染色の美」としての視点で 着物を想う事があります。 昨今よく見掛けるモノトーンの美、または色数を抑えた単彩の美しさ、明度の異なる色彩を配して濃淡にて「表現」された美しさ、ひとつの色を繰り返しひき重ねることによって生ずる美しさ。。。 ただしこうした表現はあくまでも構図の完成度と染色の潔さが確実に求められます。 何か一つでも欠ければ、単に垢抜けと言う言葉を間違えて理解した単彩染色に過ぎなくなってしまいます。 もちろんですが、そこに上質な“質感”が表れることはありません。 他方、ごく一般的に「淡彩色」や「目に鮮やかな色」「配色にコントラストのあるもの」などを“綺麗”と表現されることが多いように思います。 この“綺麗”という印象は直感的な/感覚的な「美しさ」に繋がっているのかもしれません。 また、それはそれでひとつの色彩感覚として間違いではないと思います。 


さて こちらに掲載させて頂きました染め小紋、鹿の子絞り/手差し友禅によって染められています。 双葉葵を絞りと墨(カチン)描きで表現しています。 カチンとは本来木賊を何本も束ねて焼き木炭状にしたカチンを水で溶き描くのですが、現代では木賊で作られた昔ながらのカチンが途絶えてしまい、同じような彩色の墨で描かれたものをカチン柄、カチン描きと称しています。 繊細な京鹿の子絞り、カチン描き、 掛けられた仕事を眺めていると、いわゆる「小紋」と言う括りでお話するのが申し訳なく思うほど、、。 インクジェットやシルクスクリーンの小紋とはまったく以て別物である、と言うのは勿論のこと、手描きの訪問着以上に手間暇の掛けられた小紋、見事な手仕事が掛けられているのです。

小紋 小紋 小紋


※こちらの小紋はお着物としてだけでなく、羽織や道行コート、道中着などの羽織り物にお仕立てされても素敵ではないでしょうか。 とても美しい上ものになると思います。


【商品情報】

商品番号
EBH-SOME-6
商品名
絞り染め小紋墨(カチン)描き双葉葵
品質
絹100%
価格
¥267,300(表地のみ仕立て無し/税込)
¥309,300(単衣仕立/居敷当付き/税込)
¥321,300(袷仕立上げ/胴裏・八掛/税込)
※一級和裁士による手縫い。
※お仕立てに要する日数はご注文確定後
約3週間~25日戴いております。
【※道行コート、羽織、単衣仕立てをご希望の際はお尋ねください。】
巾/ 長さ
37.5cm程(※約一尺)/※13m程 (※約三丈四尺)

[現品事前確認をご希望のお客さまへ]
ご注文/ご購入に際して、現品を前もってご覧になられたい方は下記現品事前確認
についてを ご覧くださいませ。詳しい流れのご案内をさせて頂いております。


現品事前確認について

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■お仕立につきましては仕立て料金表はこちら をご参照下さい。
または、お電話・メール・ファクスにてお尋ね下さいませ。

小紋小紋小紋

絞り染め小紋墨(カチン)描き双葉葵

価格: ¥267,300 (税込) ¥321,300 (税込)
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