初夏や
ひらきて傘の
藍匂ふ
北村和子
草の花
【別誂本麻越後上布】 (蚊絣)
―極小十字絣― 百細工 経糸/ラミー100% 緯糸/重文糸50% ラミー50% 着用時季・単衣~盛夏
とても細かな十字絣(蚊絣)が織り上げられた越後上布です。 極めて細い麻糸を用いて織り上げられたその表情はとても美しい…。 こちら、、、越後上布の機屋による麻織物、高機にて織り上げられた麻織物です。 加えて申し上げればこちら、緯糸のおよそ半分は重要無形文化財の越後上布の糸が使われています。 重要無形文化財指定の越後上布を制織する機屋の麻織物/本麻織物、越後上布。 あえて申し上げるまでもなく、麻織物としてのその出来栄えは秀逸そのもの。 画像でもご覧頂けますように極めて見事なものです。 流れ作業の中で織られた織物でないことはすぐにわかる。 手織特有の織感/質感が生地を通して伝わるように感じられるのです。 生地巾およそ一尺五分程の巾の中に織られた百余りの十字絣…。 こうした織物においての評価はその細かさだけを競うものではありません、しかしながら一つの目安となることも確かです。 無地や縞、亀甲絣とも異なる印象、それはどこか懐かしい感じもします。 絣のスタンダードとの表現が適うのでしょうか。 楚々とした印象も素敵です。 とりわけ白地の十字絣はそうした印象を思わせます。
白地と安直な表現をしておりますが、いわゆる真っ白、ではありません。 白汚しと言えばどうでしょうか。 白が汚れている訳ではありません。 生成りよりの白、白に近い生成り、灰色よりの白などを白汚しと言います。 灰色よりとは言え灰色ではもちろんありません。 つまり、真っ白や漂白したような白ではなく、微かに灰色みを感じる白、などを称して白汚しと呼ぶのですね。 要するにニュアンスのある白のことなのだと思います。 こちらは、透け感も適度に抑えられ、春の単衣~盛夏~秋の単衣、と長くお召し頂けますのも特徴の一つかと思います。 透け感が過ぎることのない印象は(もちろん印象だけでなく、実際にそうなのですが)使われた糸の細さによるもの、つまり細い糸をたくさん使う事によって透け感が抑えられているのです。 これは織物が実際に着物として仕立て上がり、お召し頂いた時に改めて頷いて頂けるかと思います。 必要以上に透け過ぎない、程よい透け感、要するに丁度いい透け具合、なのです。
こちら、、、例えば趣味的な染め帯で装われてもとても素敵だと思いますし、織感の美しい羅織や絽綴れの帯をお使いになられてもとても素敵ではないでしょうか。 この生成りの細かな亀甲絣の織物は夏の装いにおいて様々な印象/表情をつくり上げることに極めて適した着物地だと思います。 白と言えば白ではあるのですが、明らかに白そのものではない、、、特有の色。 墨黒でつくられた絣なのですが、肉眼で見ると煙ったようにも見えるのです。 盛夏のお出掛けを愉しみに変えることのできる着物、越後麻織物… ご検討下さいませ。 参考に美しい潤色 (うるみいろ)の葛布の八寸名古屋帯でモノトーンコーデ、穀紗の名古屋帯で白×白コーデを致しました。 夏のモノトーンコーデ、白白コーデって本当に素敵だと思います。
※お召し頂ける季節は…、と言えば7月~8月と言うことになろうかと思いますが、最近ではもう少し早め、6月初旬~9月の半ば辺りまで。 梅雨季~お召し頂いているようです。 麻織物のお着物は見る者はもちろんのこと、お召しになられる方も視界に入るお色から涼感が感じられると思います。
※参考コーデの帯は潤色の葛布八寸名古屋帯、福岡裕典氏の穀紗の九寸名古屋帯です。
商品番号 |
ETJ-HRT-03421 |
商品名 |
別誂本麻越後上布/極小十字絣(蚊絣)/百細工 |
品質 |
本麻100% |
価格 |
¥595,000(表地のみ仕立て無し/税込) ¥640,000(単衣着物仕立上げ/居敷当付き/税込) ※一級和裁士による手縫い。 ※お仕立てに要する日数はご注文確定後 約3週間~25日戴いております。
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巾/ 長さ |
巾/1尺5分(※39.5cm程) 長さ/3丈4尺5寸程(※13.2m程)※多少の誤差はご容赦くださいませ。 |
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