【夏塩澤/蚊絣　瀧右衛門】
手織/夏塩澤・蚊絣
制作/本田瀧右衛門


こちら、淡い生成り色に墨色の蚊絣が織りだされた夏塩澤です。　手掛けたのは越後上布の制作をもされる本田瀧右衞門です。　経緯すべての糸に駒撚りの強撚糸を使い夏塩澤ならではのさらりとした質感が作られています。　ご覧頂けますようにとても細かな細工で織り上げられた夏塩澤です。　もちろん、細かさだけを競うものではないのですが、一つの目安となることも確かです。　縞織物や、格子とは異なる印象、それは正統としてのかっちりとした印象なのかもしれません。　とりわけこちらのような白過ぎない生成り色の蚊絣はそうした印象を想わせるように思います。　

お単衣から盛夏の薄モノの一つの定番色とも言える生成り色、生成り色を辞書で引いてみると「無染色無漂白の布地の色を指すごく淡い灰色がかった黄褐色と記されています。　また、赤みがかった黄色みの白なんて、ちょっとワカラナイ表現もありますが、いわゆる白ではない白、糸によっては色味は様々なのですが、灰色みを帯びていたり、わずかに黄色みを帯びていたり…　要するにニュアンスのある白なんだと思います。


こちらは生成り色が美しいお単衣～盛夏にお使い頂けます夏塩澤です。　例えば趣味的な染め帯で装われてもとても素敵だと思いますし、織感の美しい羅織や絽綴れの帯をお使いになられてもとても素敵ではないでしょうか。　この生成りの細かな蚊絣の織物は夏の装いにおいて様々な印象/表情をつくり上げることに極めて適した着物地だと思います。　どうぞご検討下さいませ。