きもの専門店
そう謳うのは覚悟と精通が問われます
着物に関わり四十年と少し…
まだまだ学ぶことばかり…
きもの、って知れば知るほど知らないことばかりです

その多様さゆえに定義付けることの難しい更紗
古渡にはじまりペルシャ、フランス、イギリス、…
  バティックとして知られるジャワ更紗もありますが、日本の職人の手による和更紗の美は
やはり格別です
―唐草小花文―

暈したり、一層の斑も許さなかったり
澱みの様に堆積した手わざが意図して刷毛を捌く…
かのフィンセント・ウィレム・ファン・ゴッホさえ憬れた
日本の職人の筆捌き

染織作家の手から放たれた作品は
一つの花、一つの蝶、一つの鳥、に
生命が吹き込まれているのです 
添田敏子 ―白ぶどう―

もしかしたら
この小さなキモノ店は
アナタをドキドキさせることが
出来るかも知れません
どうぞ遊びにいらしてください 



飛魚の

弧に収まりし

沖の船


小川玉泉

末黒野


名古屋帯



【型絵染九寸名古屋帯】
―波の向こうを見に行こう―
墨濃淡/松煙
花模様/顔料
別誂え紬地
制作/藤田順



解説もどきを書きながら、いつもと同じように染め描かれた作品/画を眺めている。 海面から勢いよく飛び出し、大空に向かって思いっきり羽ばたくトビウオ/飛魚たち。  図鑑を開くと飛魚は時速70Km程度で水面下を泳ぎ、助走し、尾ビレなどで水面を激しく叩いて浮上して飛ぶと書いてある。 飛行距離は100m~200m、400m程度飛ぶ強者もいるそうだ。 海面から飛び上がる高さも10mにおよぶものも。 もうほとんど鳥です(笑) そしてその飛び立つ瞬間を切り取って制作した作品が―波の向こうを見に行こう―。 記憶の片隅に在る「美」 脳裏に写り込んだ「美」を形に創り上げてゆく藤田さん、もしかしたら幼き頃、釣り好きの父に連れられて出た沖でこんな光景を見たことがあるのかもしれない。 それがいつか脳裏から覚め、この飛魚の画となったのではないか、そんな気がします。(勝手な想像です。)


染織作家が創作する作品には様々な題材がある。 見た瞬間に藤田さんが手掛けたことが分かる、作者固有の個性、それが自然に滲み出ています。
作者は作品について次のように書いています。
「飛魚が海面を飛ぶ理由は、海中でマグロなどの大型魚に追われるからだと言われています。 だけど‥ 本当にそれだけの理由でしょうか。 最初は、大きな魚から逃げて水面に飛び出したことがきっかけかも知れません。 でも、大きく広げた胸びれの翼いっぱいに海風をはらんで滑空する時、水中では見たことのない水飛沫や波のうねり、光の反射、聞いたことのない潮騒や海鳥の声を感じて、「自分が生きているこの世界はどうなっているんだろう?」と思ったのではないでしょうか。 そして大きな眼で大海原の果てを見つめながら、「この波の向こうには、もっともっと知らない世界があるに違いない。水平線の向こう側を見てみたい!」と、飛び続けているような気がします。」 ・ ・


藤田順さんは、生地、染料、意匠、そのすべてに信念を持つ染織作家、型絵染に関して極めて稀有な才能を発揮する一人。 染織作家の中ではまだまだお若い藤田順さんがどこまで登りつめるのか、楽しみです。 ここで私が書くことは、私が見た藤田順、私が感じ取った藤田順、私が言葉を交えたり、文で行きかったりした藤田順、個人的な想いはともかく、作品から放たれる魅力をお伝えするのは客観的であるべくのは無論、事実や資料に基づくものであるけれど、ただ、私が綴る文章には一点の脚色もない、そう思って頂ければ間違いないと思います。


名古屋帯


名古屋帯 名古屋帯 名古屋帯

そもそも論をかざすつもりは毛頭ないが、こうした「工藝作品」は必ずしも写実性を求めている訳ではない。 現実とかけ離れてはいけない、なんてことはまったくないし、むしろ写実的であったり、写生っぽいものに魅力はない、少なくとも私はそう思う。(とりわけ型絵染はその方が断然面白い) 藤田順さんの作品に共通するものはどこにも属さない作品性、他の誰の作品とも似ていない質、着物との添いなんてきっと考えてもいないであろう創造性、(これ、誉め言葉です、笑)そんな印象を受ける。(と、言ってしまうと藤田さんは異論があるのかもしれません、笑) 帯ではあるけれど、もう、一枚の画と申し上げてしまった方がわかりやすいのかもしれない、そう、、藤田順さんが描く一枚の画。 古典的であるとか、伝統的であるとか、そうしたことに固執しない作風が見るひとの脳を揺さぶってくる。 素敵な作品です。


名古屋帯 名古屋帯 名古屋帯 名古屋帯


小千谷縮、琉球絣など、カジュアルな麻の着物、絹織物に合わせていただきますととても素敵だと思います。 弊店では参考に白地に水色の絣の小千谷縮、水色地の琉球絣に合わせてみました。




【商品情報】

商品番号
NAGOYA-SOME-1341
商品名
型絵染九寸名古屋帯/藤田順作品「波の向こうを見に行こう」
品質
絹100%
価格
¥363,000(帯地のみ仕立て無し/税込)
¥374,500(芯仕立て上げ税込)
※一級和裁士による手縫い。
※お仕立てに要する日数はご注文確定後
約2週間~20日戴いております。
巾/ 長さ
※お仕立て上がりの際のサイズは帯巾・八寸~八寸二分/ 長さは九尺八寸程。※多少の猶予はございますのでお訊ねくださいませ。
[お仕立てをご希望のお客さまへ]
カードでお支払いをご希望のお客さまで「お仕立て」をご希望されるお客様は
カード決済のお手続きの際にそのまま「反物」の価格にてお手続きをお願いいたします。
後ほど、弊店より「お仕立て」の有無のご確認をさせて頂きます。
ご了承頂きました後に「お仕立て代金込み」の金額に変更させて頂きます。

[現品事前確認をご希望のお客さまへ]
ご注文/ご購入に際して、現品を前もってご覧になられたい方は下記現品事前確認
についてを ご覧くださいませ。詳しい流れのご案内をさせて頂いております。


現品事前確認について

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■お仕立につきましては仕立て料金表はこちら をご参照下さい。
または、お電話・メール・ファクスにてお尋ね下さいませ。

名古屋帯

型絵染九寸名古屋帯/藤田順作品「波の向こうを見に行こう」

価格: ¥363,000 (税込) ¥374,500 (税込)
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