ペン立ての
鉛筆尖り
冬深し
山崎祐子
栴檀
【草木染手織り紬織物】
―桜染― 制作/久保原由佳理
蚕品種/錦秋×鐘和繭
蚕生産/あがつま養蚕農家
製糸/碓氷製糸
桜色に朱鷺色をほんの少し溶かし込み、微かに、極々微かに淡い淡い杏子色をかぶせたかのような色がなんとも美しい。 やわらかく繊細にそして淡く淡く織り上げていて一枚の絹布として唯々美しい。 単に淡い無地織の一枚の絹布と言ってしまうにはあまりにも勿体ない存在感がある。 無地織であるからもちろん細密な絣が施されてはいない。 複雑な織技が掛けられている訳でもない。 でも稀有な存在感を放ち、唯一枚の絹布として圧倒的な存在感がある。 経糸に配された糸の微妙な彩りの異なりと調和。 大袈裟な言い方をしてしまえば同じ色は唯の一本たりともないのではないか、と思わされてしまう程、様々に微妙な濃淡と糸そのものに表情がある。
糸には糸の表情なるものが在る。 染められた糸という糸の一本一本に表情があり、色があり、質(たち)が在る。 在ると言う表現はこの際に適当ではないかもしれない。 在るのではなく、久保原由佳理さんの「手」によって籠められた、とした方がより真実に近い。 もしかしたらそれも適当ではないのかもしれない。 「手」は物理的にそこに介在しただけで実際に籠めたのは久保原由佳理さんのこだわりであり、もっと言えばそれは久保原さんが貫いた染織における「流儀」なのかもしれない。
上伊那の養蚕農家さんが生産される繭(蚕品種・錦秋×鐘和)から取られる糸を用い「桜」で染め、織り上げられた紬織物。 草木染(桜)は、撮影の時間によって様々に色の表情が移り変わり、加えて撮影する角度によっても色が変わる。 美しいキモノ2022冬号に掲載された”ともさかりえさん、信州の織物で過ごす陽だまりの休日”でともさかりえさんがお召し頂いている写真も陽光の下ではあのように見えるのかもしれない。 とてもとてもナチュラルで、それがまたこの絹布の魅力を引き出している。 またこちら、極めてしなやかな生地風合いなのですが、どこかさらりとした質感を感じることが出来る。 昨今着る季節の長くなったお単衣にお仕立てをなされてもとても心地よい。
この時代にこうした織物が新しく生まれてくる。 それは極めて貴重なことであり、嬉しさのこみ上げてくるような思いにもなる。 いま、私の目の前にある絹布は無地織では有るけれど、無地織、だけでは表現しえない質感を保っています。 まるで細やかな刷毛で染めたかのように見えもする刷毛目も美しく… 正に見事な染織工藝品です。 それは見ていても触れていてもつくづく気持ちよく、心地よく、五感のすべてを満たしてくれる。 こちらの作品は京都の織物商が発注したお品、つまり、、一布のみ織り上げられたオーダーメイドです。ぜひお手に入れてくださいませ。
「桜」で染められた糸を用いて織られた草木染の紬織物です。 そのため、撮影の時間の経過によっても様々に色の表情が移り変わり、加えて撮影する角度によっても桜色が見えたり、朱鷺色が顔を出したりします。 コーデする帯によっても色の表情が変化します。 実際のお色目は和を想わせる桜色、僅かに朱鷺色みを帯びた桜色です。 とてもとてもナチュラルで、それがまた魅力的な雰囲気を醸し出しています。 また、極めてしなやかなでやわらかな生地風なのですが、その中にさらりとした質感も感じられ、上質な着心地が予感出来る絹布です。
※美しいキモノに掲載のともさかりえさんの着用画像は大月俊幸さんの綾織を締めて頂いておりますが、洛風林の貝花文、同じく洛風林の正倉院華紋もとても美しいコーデになると思います。
商品番号 |
OTK-MST-112 |
商品名 |
美しい手織り紬織物/桜染め 制作/久保原由佳理 |
品質 |
絹100% |
価格 |
¥506,000(表地のみ仕立て無し/税込) ¥548,000(単衣仕立/居敷当付き/税込) ¥560,000(袷仕立上げ/胴裏・八掛/税込) ※一級和裁士による手縫い。 ※お仕立てに要する日数はご注文確定後 約3週間~25日戴いております。 【※単衣仕立てをご希望の際はお尋ねください。】 |
巾/ 長さ |
38cm程(※約一尺程)/※12m60程 (※約三丈三尺三寸)多少の誤差はご容赦ください。 |
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