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松沢久子
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【掬い織八寸名古屋帯】 ―ヴィザンチン飾文― 制作/洛風林
ヴィザンチン建築、あまり耳慣れない言葉かと思います。 西暦400年頃から1450年頃の東ローマ帝国(※ヴィザンチン帝国)時代における建築様式でイスラムやロシアの影響を色濃く受けています。イタリアのヴェネツィアに在るサン・マルコ聖堂などはヴィザンチン建築を代表する建造物の一つと言われます。 こちらにご紹介致します八寸名古屋帯―ヴィザンチン飾文―はヴィザンチン建築の教会の柱の装飾もモチーフにしており、やわらかな色彩の中にどこかエキゾチックな香りがします。 こうした異国の文様が日本の西陣織の意匠に用いられることは少なくありませんが、この制作者は異国の意匠をそのまま写しとるのではなく、範としながらも、洛風林の表情をそこに織り込んでいる、つまり正統にリデザインされているのです。 こちらの作品は五月に京都市内の三井別邸で予定されておりました洛風林の会に向け制作されたお品の一つです。 本来ならば、和の空間に飾られた筈の異国紋様―ヴィザンチン飾文―、その景色も見たかったと作品を観ながらその想いを改めて感じました。
撫子色に紅淡藤色を少し溶かし入れたような地色も薄花色や秘色色、生成り色で表現された文様の美しさは、カジュアルな中に余所行き感も併せ持ち、コーディネートもしやすいと思います。 こちらは、大島紬や結城紬などの紬織物全般に適うのはもちろんなのですが、軽い附下や小紋などに適わせても素敵ではないでしょうか。 ひと目見た瞬間に洛風林を想わせるのは制作者である洛風林がただ、ヴィザンチン装飾を模すのではなく、洛風林としての美意識をそこに織り込めたからだと思います。 古の異国紋様であるのだけれど、そこに古さを感じることはありません。 目に映るのは現代の「ヴィザンチン飾文」という創造の美。
こちらの作品に関してもう少し加えて言えば、磨き上げられた手技、研鑽され尽くした手技に加え、啓かれた感性が感じられるのです。 長い時間を掛けて眺めていてもまったく飽きることがないのです。 むしろ、その美しさは深みを増して目に迫ってきます。 こちらのヴィザンチン飾文、その色彩を言葉にしてしまえば単なる淡い灰桜色系の帯かも知れません。 しかし見る角度によって様々に表情を変えるその色彩印象は、唯単なる淡い灰桜色系ではないのです。 カラーコードで表現出来るものでもないのです。 つまり制作者はこうした彩色や織技法を通して“ヴィザンチン飾文”を、もう一段も二段も引き上げたかった、もっと言えば現代日本のヴィザンチン飾文として表現したかったのかも知れません。
商品番号 |
TNM-TKOK-01 |
商品名 |
西陣織袋帯/洛風林「ヴィザンチン飾文」 |
品質 |
絹100% |
価格 |
¥193,600 (表地/税込) ¥203,600(手かがり仕立て上げ税込) ※一級和裁士による手縫い。 ※お仕立てに要する日数はご注文確定後 約2週間~20日戴いております。 |
巾/ 長さ |
八寸~八寸一分程/ 九尺七寸程※お仕立て上がりの際のサイズ |
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