白壁に
我が影長し
秋思かな
侭田伊都希
いろり
【古代木版更紗】
制作/川端美朝
古代印度木版
更紗… 極めて広義に申し上げれば、数千年前のインドに発祥し、人物・鳥獣・植物などさまざまな紋様を多彩に染めた布地のこと。 世界におけるさまざまな染めは紀元前二千年の古代インド発祥の【木版更紗】に始まるとも云われております。 (※青銅器時代に栄えたモヘンジョロダロやハラパーなどの古代遺跡に【木版更紗】は発見発掘されています。) 日本における更紗/バティックは古くは奈良時代にヨーロッパやペルー、エジプト、ミャンマーなどからもたらされた文様で装飾品、調度品、磁器、などに数多く残されています。その古から現在まで千数百年もの長い年月の中で日本の文化に馴染み、親しまれて来たにもかかわらず、着物や帯の模様として染められたそれらはやはり日本的、とはならず、どこかしら「エキゾチック」な印象を想わせてくれます。 それだけ「更紗/バティック」は強い個性を秘めているのだと思います。
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こちらに掲載致しました更紗、日本における木版更紗の異才、とも鬼才とも称される川端美朝氏の古代印度木版更紗です。 木版更紗染色作家である川端美朝氏につきましては更紗の染色に関心を持たれている方々にとっては広く知られたところでもありますのでこちらでは敢えて具体的に解説は加えませんが、その作品の評価は更紗に造詣の深い方々によれば「唯一無二の存在感」つまり他の何物にも一切似ることのないその天才的な感性が司る独特の美しさなのだと云われます。
こちらの作品は様々な彫り型の木版を使い、紋意匠の生地に墨色一色で摺り上げられています。 敢えて申し上げるまでもなく、氏が所蔵する古代印度木版によって摺り上げられた本物の木版摺りです。 つまり、現代では川端氏固有の更紗であると言えます。 ご覧頂けますように更紗の染め物による着物としては特に個性の強いものではないかもしれません。 エキゾチックな印象の強い民芸的な更紗でもありません。 しかし、この更紗は締める帯とのコーディネートにおいて白眉なる個性を放つのです。 つまり、帯や和/小物との相性や装いで「エキゾチックで美しい更紗」なる印象を呈してくれるのです。
川端美朝氏は日本国内には殆ど現存しない四百~五百年前のインドの古代木版を使い染めております。 現在印度では古代の木版は印度政府によって厳重な管理がなされ古代木版の国外への持ち出しは一切禁止されており、その時代の木版の大半はインド国内の博物館などに大切に保存されております。こちらのお品はその古代印度の木版を使い上質な縮緬の生地に染められたもので工業的にプリントされた更紗柄とは趣を全く異にする作品となります。ひとの顔色をまったく窺うこともない、エゴイズムすら想わせる作品力、まさしく本物の木版摺り更紗、美朝氏の更紗なのだ…と思わず魅せられてしまう力があるのです。
【追記】※こちらの小紋はお着物としてだけでなく、羽織や道行コート、道中着などの羽織り物にお仕立てされても素敵だと思います。 とても美しい上ものになると思います。 川端美朝氏の作品の愛好家の方でしたらご存知のことと思いますが、美朝氏の作品に付きましては、作品数(※数と言えるかどうか)が極めて少なく、入手の難しい作品です。 お探しの方もいらっしゃるのでは、と思います。ぜひこの機会にご検討くださいませ。
商品番号 |
EBH-SOME-2 |
商品名 |
古代木版更紗/川端美朝作品 |
品質 |
絹100% |
価格 |
¥272,800(表地のみ仕立て無し/税込) ¥314,800(単衣仕立/居敷当付き/税込) ¥326,800(袷仕立上げ/胴裏・八掛/税込) ※一級和裁士による手縫い。 ※お仕立てに要する日数はご注文確定後 約3週間~25日戴いております。 【※道行コート、羽織、単衣仕立てをご希望の際はお尋ねください。】
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巾/ 長さ |
37.5cm程(※約一尺)/※13m程 (※約三丈四尺) |
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