きもの専門店
そう謳うのは覚悟と精通が問われます
着物に関わり四十年と少し…
まだまだ学ぶことばかり…
きもの、って知れば知るほど知らないことばかりです

その多様さゆえに定義付けることの難しい更紗
古渡にはじまりペルシャ、フランス、イギリス、…
  バティックとして知られるジャワ更紗もありますが、日本の職人の手による和更紗の美は
やはり格別です
―唐草小花文―

暈したり、一層の斑も許さなかったり
澱みの様に堆積した手わざが意図して刷毛を捌く…
かのフィンセント・ウィレム・ファン・ゴッホさえ憬れた
日本の職人の筆捌き

染織作家の手から放たれた作品は
一つの花、一つの蝶、一つの鳥、に
生命が吹き込まれているのです 
添田敏子 ―白ぶどう―

もしかしたら
この小さなキモノ店は
アナタをドキドキさせることが
出来るかも知れません
どうぞ遊びにいらしてください 

叙事百選集

叙事百選集/美しい木綿、美しい縞2018年09/20(木)



ゆるやかに

過ぎゆく日有り

紅の花


山荘慶子

あを


百選集/誉田屋の仕事2016年01/20(水)


百選集/誉田屋の仕事2016年01/20(水)


百選集/誉田屋の仕事2016年01/20(水)



叙事百選集/日本の美しい手仕事2018年9/20(木)



折に触れ想います。 およそ着物や帯は物理的にはただ一枚の布に過ぎません。 きもの専門店を生業として三十有余年、そのような者がいきなりこんなことを申し上げるのは些か不適切なことなのかもしれません。 着物にしても帯にしてもたかが一枚の布の筈なんです。 でも、たかが「布」なのに何故これほど私を(人を)魅了するのか、その理由さえもはっきりとは判りません。 寝ても覚めても着物のことばかり考えている訳ではありません。 ぼんやりと他の趣味の事を考えている時間もあります。 しかし気が付くといつの間にか着物や帯の事を考えているのです。


 いつか誰かがどこかで描き染めた布、いつか誰かがどこかで創り出した糸、いつか誰かがどこかで創作した布、その記憶が私のどこかに眠っていていつの間にか熟してこのような出会いという果実になったのかも知れない。 強い想いはいつも雲のように流れゆき、まるで意図せぬ時に降り注ぐ雪の結晶のように美しい織りや染めとなってその姿を見せてくれるのです。 それまでにどれほどの永き年月を無意識に待つことになるかわからないからこそ、こうした奇跡的な出会いを私はとても喜ばしく思うのです。 だからと言ってこの木綿の布をオマージュすることは私には叶わないのだけれど制作者に対するリスペクトは出来るのです。


 こうした染織品において何をもって最上となすのか私には判りません。 しかし、人間国宝の誉れを受けることがすべてではない、必ずしも精緻な絣が施されていなければならない、そうではないことはこうした染織作品を見ていればおのずと解ることでもあります。 無類の紬好きである私は加えて無類の木綿好きでもあります。 不純な動機や思惑、浅薄なからくりで作られたモノには微塵も反応することはありません。 でもそうした私の魂を揺さぶるほどの作品を眼にすると 着物専門店の店主としての浅はかな企みや算盤勘定などはけし飛んでしまい、単なる紬や木綿の愛好家となってしまうようです。 


 さて、こちら木綿の着物地です。 美しいものとそうでないものは紙一重、要するにギリギリのバランスが一番美しいなんて言われますし、私自身も同感なのですが、こちらの縞は美しいのど真ん中、やはり美しいものはも美しいと言うほかありません。 いつも申し上げるように私は「縞」をあまり好みません。 若い時から今に至るまでそれは変わらず、格子やギンガムなんかの方がうんと好きでそれが最上(画は別です。)だと思っていて縞はどこか一つ下に見ていたのですが、ここまでの縞を創られるともう、すみません、と謝るしかないのです。


 そう、工藝というモノは絶えまなく進化していて、こうした縞もそれは同じなのです。 進化しながら完成形に近づき、それでもまた未完成でもあるのです。 そしてドキドキしてしまう様なその縞織物は私にとって呉服商としての生涯の中で数えるほどしか経験のない縞の不意打ち。(笑)  言わば大袈裟に言えば一つの奇跡でもあるのです。似て非なるモノ「シマ」だけを求めるのなら他にいくらでもあります。 こちらでご紹介のお品、私の美意識にじわっと侵入してきます。 素朴で、それでいて美しく、どうしても手元に置きたいと、喉から手が出てしまった逸品、極めて心地よく美しく、且つ精緻な木綿織物だと断言出来るお品です。


 こちらのお品は誉田屋の山口源兵衛氏と小倉織の築城則子氏のコラボで制作された着物地です。 商品ページ掲載の築城則子/小倉織の帯は手織りですがこちらの「縞勘」は機械織です。 詳細はメール、またはお電話でお問合せ下さい。  
※こちらの作品は限定制作品です。 今後の制作予定、及び、追加制作のオーダー等お受けすることが叶いません。 現品のみの販売となります。この縞の大きな括りでの説明は染織工芸の帯のカテゴリーの中に「築城則子・小倉縞/小倉織」がありますのでそちらを参照してください。




百選集/誉田屋の仕事2016年01/20(水)


百選集/誉田屋の仕事2016年01/20(水)


百選集/誉田屋の仕事2016年01/20(水)



【商品情報】

商品番号
NAGOYA-SOME-36363
商品名
小倉縞織物/縞勘・山口源兵衛/築城則子
品質
綿100%
価格
【※SOLDOUT】です。ありがとうございました。
巾/ 長さ
※巾・一尺程。/ 長さ12.5m程。多少の誤差はご容赦くださいませ。※こちらのお品は現品事前確認をお受けしておりません。

[お仕立てをご希望のお客さまへ]

[現品事前確認をご希望のお客さまへ]
ご注文/ご購入に際して、現品を前もってご覧になられたい方は下記現品事前確認
についてをご覧くださいませ。詳しい流れのご案内をさせて頂いております。


現品事前確認について

/当ホームページに記載されている記事・画像などの無断転載/複製を禁じます。
転載/掲載をご希望の際は予めその旨、お問合わせ戴き承認を得てください。
無断転載/複製と認められる場合、法的措置が講じられる事もあります。
Copyright(C)2008 きもの水流 All Rights Reserved

■お仕立につきましては仕立て料金表はこちら をご参照下さい。
または、お電話・メール・ファクスにてお尋ね下さいませ。

カードでお支払いをご希望のお客さまで「お仕立て」をご希望されるお客様は
カード決済のお手続きの際にそのまま「反物」の価格にてお手続きをお願いいたします。
後ほど、弊店より「お仕立て」の有無のご確認をさせて頂きます。
ご了承頂きました後に「お仕立て代金込み」の金額に変更させて頂きます。

ページトップへ