紫陽花や
緑の粒の
たいらかに
赤座典子
あを
【手織八寸名古屋帯】
染料/矢車・化学染料 柳崇 作
着用時季・単衣~盛夏 比較的目の詰まった織物ですので真冬を除く通年お使い頂けます。
経糸と緯糸の交差から生み出される織物、それが平織でも綾織でも経緯の糸の交差から出来上がることに変わりはありません。 帯地を織るためには、必ずそれを織り上げるのに要する量の糸よりも余分に糸を作ります。 その理由は単純です。 織り上げるまでに糸が足りなくなってしまうことを防ぐためです。 そのために必要な量よりも多くの糸を染め、万一の不足に備えます。 つまり…、1反の帯を織り上げると必ず残り糸が出るのです。
柳崇氏の工房には小枠に巻かれた多くの残糸があります。なんだか残糸というと糸くずと思い違いをされることがありますが、そうではありません。 余分に染めて使わなかった糸、つまり予備の糸です。 だとしたらそれらを使い作品を作ればいいじゃないか、と。 こちらに掲載の作品は柳崇氏制作の八寸名古屋帯です。 柳氏の保管する残糸で織り上げられた八寸名古屋帯です。 残糸織りは想像とは異なりとても難しい織物です。 様々な糸をどのように組み合せるか、いかようにも、幾通りにもなる中から一つを選び出すのです。 民藝運動の主唱者である柳宗悦は「残糸を使い織られたものに醜いものは無い」とその著書に記しています。(柳宗悦氏の甥で染織家であった柳悦博氏は柳崇氏の父)
追記のように申し上げますが、多くの染織家が手掛けない八寸名古屋帯、左右に五分づつ縫い代を持つ九寸は巾に多少の誤差が許されますが、八寸は縫い代がないため巾を正確に織り揃える必要があります。 手織の作品で八寸を見ることが極めて少ないのはそうした難しさにあります。 掲載のこちらはご覧頂けますように丁寧な仕事ぶりが揃えられた巾にも表れています。 シンプルであるがゆえに正確さも求められるのです。 よく見掛ける夏季の織物とは一線を画した、美しくも素敵な帯地です。 単衣から夏季のお着物にお楽しみ頂けます。
こちらの帯は、お使い頂ける範囲が広い、と言うことが挙げられます。 小千谷縮・明石縮などカジュアルな夏のお召し物にお使い頂ける訳ですが、明石上布などの夏絹の着物、越後上布や宮古上布、芭蕉布など上等な麻の着物、絽や絽縮緬の着物なども対象としてお奨め致しております。※参考コーデは生成りの小千谷縮に合わせております。
商品番号 |
IKR-OTK-3344 |
商品名 |
柳崇 作 残糸単衣夏八寸名古屋帯 |
品質 |
絹100% |
価格 |
¥352,000 (帯地のみ仕立て無し/税込) ¥363,500 (かがり仕立て上げ/税込) ※一級和裁士による手縫い。 ※お仕立てに要する日数はご注文確定後 約2週間~20日戴いております。 |
巾/ 長さ |
※お仕立て上がりの際のサイズは帯巾・八寸程。/ 長さは九尺八寸程。多少の変更は出来ますのでお尋ねくださいませ。 |
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