水流の「季・とき」折々・・・
「季・とき」折々… 2011年 07月04日(月)

■どこに行った?
ところで梅雨はどこに行ったんでしょうか?いつの間にか時節の挨拶が“お暑うございます~”から始まるようになりました。なにやら突然の真夏到来です。連日連夜の熱帯夜、餌を食べ過ぎて泳げなくなったフナのような体型と揶揄される私ですが、このまま熱帯魚にでもなってしまいたくなるような暑さです。ノートこそありませんが、我が家に厳然と存在する暗黙のオキテで4.5畳の部屋の片隅で雄猫二匹と身を寄せ合い寝る私。出来るだけエアコンは付けずに寝ます。このところの暑さになかなか寝付かれず、簡易ベッドの上でう゛~っ、暑゛~っと七転八倒。私のベッドは枠がスチール製の病院のベッドのようなシングル、夏でも少しは冷たいスチールの枠に足を乗せたり、首を乗せたり、時には背中や腹を乗せてみたりします。ほんの一瞬ですがヒンヤリするのです。首を乗せるとスーッとしてそのまま意識を失うこともあります。アタマが落ちて口が半開きのその姿は傍目には生きているのかどうか瞬時には判別が付きません。そうこうしている内にすやすやと天使のような寝顔で深い眠りに着くのですが、静かになると生きているかどうか、女帝が確認に来ます。寝息を確認するやいなや深いため息とともに踵を返します。
そんな熱帯夜は暑さゆえ、深い眠りの中にも関わらず無意識にシャツ(※アンダーウエアー)を脱いでしまうと言う、なくて七癖が私にはあるようです。誰かに脱がされた記憶もないのでどうやら自分で脱いでいるようです。私は朝が早いのでいつも先に休むので知らないのすが、女帝は時々その現場に遭遇するようです。運が良ければくま蝉の脱皮のように一皮脱いでいるまさにその瞬間を目撃するなんて幸運もあるようです。そんな翌朝はうんざりした表情で苦言を頂く事になります。「あのさっ!、余計に暑苦しいし、不快この上ないからから変な物みせないで!」 …っておっしゃられても私の意識の預り知らぬところで行われる事なんです。私としても注意のしようがない訳です。時折シャツとは違う部分を覆っている方のアンダーウエアーも無意識の内に脱いでしまうようなのですが、このまま具体的に微に入り細をうがちますとあまりにも品性を欠くお話となり、呉服店の店主のコラムとして些か不適切かと思いますのでこのお話はここまでとさせて頂きます。まぁ、気の毒になるほど情けない姿らしい、とだけご案内申し上げておきます。御御…。
しかし、日中の暑さも中途半端なものではないですね。でも、お店にお客さまのいらっしゃらない時間はスポットを一列消灯したり、エアコンも出来る限り控え目な温度に設定したりとこまめに節電に努めています。お客さまが居られる時はグッと冷やせるのですが、私一人の時は暑さを堪える訳です。そこでご来店を予定されているお客様にお願いです。ご来店頂きました際にパソコンの机の前でいつものように動かない私を発見しても、いつものようにただ寝ている訳ではないかもしれません。暑さを堪えきれず熱中症で虫の息と言う可能性もあります。どうかそのまま放置せずに一声お掛けください。ちゃんと目に入るように御殿様暖簾は外してあります。
さてさて、弊店の女帝は真夏でも基本的に毎日着物を着ています。そのため、作務衣が日常着の私とは比べ物にならないほど夏の着物の暑さ対策の知識を持ち合わせているようです。やはり、こうしたことは経験が大きくモノを言います。女帝の話す事は私の話すたいがいたいがいなお話とは違い、ましてや聞きかじりや受け売りのお話ではありません。毎日の着物暮らしが様々な知識となり自分なりの知恵となっていくようです。 もう実際、暑い日は何も着ていても暑いです。半そでのTシャツを着ていてもタンクトップ(いまでもそう言う?)を着ていても暑いものは暑いのです。女帝などはスーパーに買い物に出掛けるたびに「まぁぁぁ、この暑いのにきちっとおキモノをお召しになられて~~~偉いわね…」と御年配の御婦人から声を掛けられること多々だそうですが、思うに汗を吸い込んで首の辺りが丸まったTシャツやタンクトップ姿の方が傍目にも暑苦しく見えるのはなにも私が呉服商だからと言う理由だけではないと思います。肌に付かない麻の襦袢、麻の着物を風で膨らませていた方がいかにも涼しげで美しい風情ではないでしょうか?
折りに触れ想うのですが、昨今定着した感のあるクールビズ、それはなにも着る物の枚数を減らすばかりではないように思います。要は創意工夫、私たち日本人がその昔から当たり前にしてきたことばかりです。たとえば団扇で風を仰ぐなんてときも袖口から風を送り込めるキモノは思いの外涼しく感じられるものです。それになによりもそうした所作は見る人の目に間違いなく美しく涼し気な風情に映るものなのです。そうです。まさにCOOL!!ビズなんです。そしてその美しさは日本女性であればさほどのことなく手に入れる事が出来るのです。決して手の届かない美しさではないのです。ほんの僅かな心掛けで身に付けられる美しさ…。味わうことなく齢を重ねてゆく…、本当にモッタイナイことだと思いませんか?。
【掲載画像について】
こちらは本来浴衣なのですが、こうしてマネキンに纏わせてみると、夏のキモノのようですね。素材も麻と綿の交織でシボを立たせた楊柳の生地で肌に付かずサラっとした着心地をお楽しみ頂けます。販売価格は浴衣仕立のお仕立て上げ価格¥39,950です。1点のみです。お早めにどうぞ♪≪販売終了≫
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