水流の「季・とき」折々・・・
「季・とき」折々・・・ 2009年 08月18日(火)

□無題
この数年、着物の仕立て直しや、悉皆に纏わる相談が多く寄せられるになりました。 とりわけ、そうした類の宣伝をしている訳でもないのに不思議… と思っていたところ あっ!、と思い当たることがあり、お越し頂いた一見さんにそれとなく尋ねてみると やはり市バスに掲載している広告をご覧戴いてのご来店でした。 自分自身が市バスどころか地下鉄にも乗れないので、広告を出してはいても弊店の広告を実際に見た事はなかったのです。 考えてみればこの景況の中 市バス広告を10台も出しているのです… 何も、尾張名古屋を制圧しようなんて大それたことを考えている訳ではありません。 たまたま以前 広告会社の知人に勧められて掲載したものを無計画に継続しているだけなのです。 いつも計画性とは無縁な私です。 小学の夏休みから何も変わっていないのです。
さて、 仕立て直しや悉皆に関する事を毎日のように受けるようになって気が付いたのですが、 改めて辺りを見渡してみると この業界だけでなく 様々な業種からプロがいなくなっている。 気が利かない、気配りが出来ない、気が付かない、相手の気を推し量る事が出来ない、一を聞いたら一しか覚えない、教書に書いてあること以外は対応出来ない、暇があれば携帯か髪の毛を見てる… そもそも自分以外に興味がない… マニュアルで育ったせいでしょうか? どうもマニュアル以外のことが出来ない… する意志もない? 加えて仕事に対する意識が薄い、 それなのにプロだと名乗っているひとはいます。 看板はなるほど、プロです。 名刺にもちゃんとそう書いてある。 すごい度胸です。見習わなくてはいけません。
確かにマニュアルに則り仕事をしていれば大きな間違いはないのでしょう。 そうした部分ではマニュアルに有る一定の意味は認めたいと思います。 でも、それであるならば 専門職は必要ありません。 マニュアルに沿ってただ、淡々と仕事?をしているだけ… まったく、どの方もこの方も「喝」を入れてやりたくなるような輩ばかり 過保護に育てられ、そもそも喝なんて入れられたことはないんでしょうね… ひとりの「ひと」としてひ弱な感じがします。 要するに「人間力」も育っていないのです。
まあ、私は自他公認の頑固親爺 納得の出来ないものには利害が絡まない限り頷けないと言う性格 加えて凝り性という性癖の持ち主 つまるところ、広く浅く主義ではなく、狭く深く主義なのです。 要するに「ま、いいかぁ」が出来ない、…… (あ、一本筋が通っているとした、いわゆる筋金入りではありません。ただ頑固なだけです。)
さておき、なんでこんなことを書いたのか。 先日、私の家族が重篤な手術のために入院をしたのです。 実は以前にも同様なことで同じ病院に入院したのですが、その時に感じたことは、流石にICU、医師も看護師も選び抜かれたエキスパート ここならば安心、と全幅の信頼を寄せたものでした。 今回も同じ病院、同じICUなのですが、一握りの医師、看護師になんとなくエキスパートの名残はあるものの その印象をひとことで言えば「救急救命同好会」? 大学のサークル活動のようなのです。 そう、つまり早い話、満ちている空気がユルイのです。 それは私語が多いことからも容易に分かります。 私語が出ると言う事はすでに意識が仕事と言う現場に集中していないと言うことです。 確実に緊迫した場面の多い救急医療の現場です。 点滴を見つめながら「昨日食べたタコ焼きがさあ…」なんて談笑をしている職場ではないのは言うまでもないことです。 もちろん医師不足、看護師不足が危惧される中、そこには様々な要因があるのでしょう。 もちろん私とて 江口洋介や松島菜々子のような医師や看護師ばかりではないことくらい分かりますが… しかし、それにしても医療の行く末、延いては日本の行く末を憂いてしまいました。。。
私が憂うのはそうした医療ばかりではもちろんなく 呉服業界/和裁士の質の低下?… 加えて、和裁士に仕事を依頼する側の呉服店の質の低下。 手前味噌で恐縮ですが、弊店、店主の私は経営者としては贔屓目に見てもせいぜい二流ですが、和裁士は一流と思っています。 現在5名の和裁士さんと契約をして仕事を依頼しています。 年間を通じて何人もの和裁士さんが新たに契約を申し込んで来ます。 その度、いままでにその方が仕立てた作品を持参して頂き、拝見し、弊店の仕立てをお願い出来る「腕前」なのか 合否を決める訳です。 残念ながらほとんどの方が合格とはなりません。 合格率5%未満としたところでしょうか、 自分に甘く他人に厳しい性質がここでも発揮されるのです。 現在お願いしている和裁士さんは全員が一級技能和裁士さんではありません。 でも一級技能和裁士の資格を持ってはいなくても同様の腕は保っているのです。 つまりは“きちんとした仕事の出来る腕の良い和裁士さん”が残っている訳なんです。
そうした中 一見さんが店に持ち込まれる着物を拝見して思うのです。「なんでこんな仕立がしてあるの!?」 「なんでこの寸法にした!?」 意味の解らない仕立て/採寸が多いのです。 要するに、着物を着ない呉服屋さんが、平均的な寸法表に当てはめて採寸し? 加えて着物を着ない和裁士さんが教科書通りに仕立てをしたことが明らかな訳です。 つまりはマニュアル通り採寸し、教科書通りにしか仕立てられていないのです。 それ、いつから使ってんの??? 昭和初期の?と思わず聞きたくなる適正?寸法表と それに何の疑問も持たず、適当に当て嵌めて採寸するだけの呉服屋さん、 私も同業者 同じ業界の悪口は言いたくないのですが、あまりにもひどい… いつも申します通り、私もたいがい、いい加減なタイプの人間です、その私が思うのです。 きちんとした仕事をしようよ、と。 少なくとも 呉服屋さんを、我が生業とするのなら…。
吐露したい暴言を半分以上削減 しかもオブラートにくるくるに包んだので なんだかいつも以上にグダグダ、取りとめのないの内容となってしまいました。 すみません。 場当たり的八つ当たり、私のストレス発散の場となってしまったようです。 今度はもう少しまともなことを書きたいと思います。
で、何のストレス?… 女帝から借りた日本銀行券の取り立てが原因か?… いや、女帝に巻き上げられた日本銀行券が原因か?… どちらかだな.。。
【掲載画像について…】
こちら、弊店が依頼した染め帯の「下絵」です。文句の付けるところのない仕上がりです。 これが「プロ」の職人の仕事 私が支払う対価以上の仕事です。
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