きもの専門店
そう謳うのは覚悟と精通が問われます
着物に関わり四十年と少し…
まだまだ学ぶことばかり…
きもの、って知れば知るほど知らないことばかりです

その多様さゆえに定義付けることの難しい更紗
古渡にはじまりペルシャ、フランス、イギリス、…
  バティックとして知られるジャワ更紗もありますが、日本の職人の手による和更紗の美は
やはり格別です
―唐草小花文―

暈したり、一層の斑も許さなかったり
澱みの様に堆積した手わざが意図して刷毛を捌く…
かのフィンセント・ウィレム・ファン・ゴッホさえ憬れた
日本の職人の筆捌き

染織作家の手から放たれた作品は
一つの花、一つの蝶、一つの鳥、に
生命が吹き込まれているのです 
添田敏子 ―白ぶどう―

もしかしたら
この小さなキモノ店は
アナタをドキドキさせることが
出来るかも知れません
どうぞ遊びにいらしてください 

水流の「季・とき」折々・・・

「季・とき」折々・・・ 2009年 09月12日(土)

季・とき おりおり

□在るべき姿とは…

なんだか解り難いテーマですね…  ま、しかしながら浅学菲才の私です。 なにも難しい事をお話する訳ではありません。 実は少し前のことになるのですが、弊店の近くに私の年収×数年といったような高級車の専門ディーラーがオープンしました。 なるほど、見てみるとイタリアや英国の名車ばかりが ずらりと並べられています。 とは言え こうした高級外車のディーラーであれば 特に珍しい光景ではありません。 興味深いのは 併設?されたもつ鍋専門店 なんでも一日一組だけのために特別な食材を仕入れ、“おもてなし”ているとのことなのです。 たまたまそのディーラーの顧客ではない私には詳細は分かりませんが、 食べる事に人一倍興味のある私としては興味津々… 不労所得でもあれば一度は訪れてみたいものです。

いわゆる「食」に興味のある私は 休みの日には必ずといってよいほど、外食をします。 つい先日も美味しそうなパスタ専門店が開店したのを知り、早速行って来ました。 結論から申し上げますと、残念至極… あにはからんや、ではなく あにはかり?(こんな日本語ある?) よくある自己満足に終始したお店…。 またこの類か……   要するに「カタチ」から入り「カタチ」で終わる って感じでしょうか。 「礼に始まり礼に終わる」 ならば 古い日本人の一人として とてもよく理解が出来ます。 古いついでに言えば 「仏つくって魂入れず」 とでも言えばいいのでしょうか。 要するに外見は立派ですが、中身がないのです。 店構えも店内も素敵なのです。 什器備品にも抜かりはありません。 ただ、一番大切であるべき筈の料理、加えて美味しく食べて頂くという接客がまったくもって「なってない」のです。 つまり、「おもてなし」と言う大切な心を忘れているのです。 素敵な外観を持つお店を経営したいオーナー 外観と、調度品と、綺麗なメニューを揃えてみました… 格好いいでしょ! で終わっているのです。 つまりは名店として見てもらいたい、素敵な店と思われたい、なんだか流行のエコな感じも取り入れてみましたけど… つまりはすべて お洒落なパスタ屋さんごっこ、なのです。  スタッフの方も 何と言ったらいいんでしょうか、 自分の目の前に垂れる髪の毛の角度は気にしても お客様のことは気にしない いや、気が付かない…  最近流行のタイプです。  スタッフとしてそこに居るという意識をあそこまで消せるのも ある意味凄いと思いますが。。。 接遇の彼女が来たら大変なことになるのは間違いないでしょう。 もし私がオーナーならば全員ヨットスクール送りです。 しかし、こんなことばかり書いているから 昔で言う明治生まれのおやじみたい、と 煩がられているんでしょうね。 


さてさて、私の毎回のストレス発散はこの辺にして なんでこんなことを書いたのかと言いますと… 私は「お洒落着物専門店」を経営しています。 つまり “自分のお店の個性に適う商材となる着物や帯を仕入れて販売すること” を我が生業としている訳ですが、昨今の我々呉服業界 とりわけ呉服店に上述のような違和感? を感じるからことがあるからなんです。 私は私自身が創業者であり、まだまだ創業して四半世紀 呉服店としては老舗とまではいきません。 この業界は良く言えば 概ね伝統的な業界で 私のような現経営者がイコール創業者と言うことは珍しく 現経営者のその大半は 二代目や三代目 中には八代目とか十代目とかいう歴史を持つ方々も少なからずおられます。 言わばそれだけの永きに渡り、存続されているのですから、当然ですが、先代までの経営にある一定の評価があり、支持されているからこそ、今日まで残っている訳です。 そこで現経営者となる方々 そうした伝統を引き継ぎ立派に跡を継いでおられる訳ですが、 ときおり前述のような自己満足に終始した方々がおられます。 つまり何が目的なのか解らない… 自己(名声)を満足させるべくその背景やステータスを誇示する事が目標ですか?みたいな感さえ漂う方もおられます。 着物や帯はあくまでも着る方々が主役である筈 決して売り手ではありません。 ましてや、知識を振り翳すような 上から目線など論外です。 私共はあくまでも脇役 それを忘れてしまっては成り立つ道理はありません。 つまり自己ではなく 利他の精神が今日の名店という名声を築いてきたのです。 決してそれを忘れてはならないと思います。 かく言う私などは 自己中の代表的な人間です。 もちろんですが、今回は自分にも言い聞かせるつもりでも書いています。 (本当か?) ま、本当かどうかはともかく ともあれ、私のクチグルマは生活習慣病との診断が下されています。 ゆめゆめ油断なさいませんように…。

今回は 着物と帯 そして小物の合わせ方の基本に付いて書こうかと思っておりましたが、予定を変更して とりとめのない愚痴グルマとなってしまいました。 失礼いたしました。 

しかし、くどいようですが、最近の日本人って どうしてこんなふうになってしまったんですかね?… 親にも大きな責任があるな… きっと。 私自身、骨も抜かれ、牙も抜かれ、去勢されて久しいのですが、 最近の子の多くはもっと何かがオカシイ… 

【秋風が感じられるようになり、店表の暖簾も新しく掛け替えました。 店主が心を入れ替えた訳ではありません。】

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