きもの専門店
そう謳うのは覚悟と精通が問われます
着物に関わり四十年と少し…
まだまだ学ぶことばかり…
きもの、って知れば知るほど知らないことばかりです

その多様さゆえに定義付けることの難しい更紗
古渡にはじまりペルシャ、フランス、イギリス、…
  バティックとして知られるジャワ更紗もありますが、日本の職人の手による和更紗の美は
やはり格別です
―唐草小花文―

暈したり、一層の斑も許さなかったり
澱みの様に堆積した手わざが意図して刷毛を捌く…
かのフィンセント・ウィレム・ファン・ゴッホさえ憬れた
日本の職人の筆捌き

染織作家の手から放たれた作品は
一つの花、一つの蝶、一つの鳥、に
生命が吹き込まれているのです 
添田敏子 ―白ぶどう―

もしかしたら
この小さなキモノ店は
アナタをドキドキさせることが
出来るかも知れません
どうぞ遊びにいらしてください 

水流の「季・とき」折々・・・

「季・とき」折々… 2010年 6月13日(日)

季・とき折々…


□日本語---覆水盆に返らず


季刊きもの]夏 第百八十号 で紹介されました。 …と いきなり言われても 何の事なのか解りませんよね。 [季刊きもの]誌とは 永い歴史を誇る着物関連の雑誌なのですが、一般的に馴染みの深いものではありません。 きものサロンや美しいキモノが、購読対象者を ほぼ消費者/着物愛好家に絞っているのに対し、[季刊きもの]は もう少し着物業界の人向け? つまり着物専門店や百貨店など 着物の販売業者を主な対象としています。 掲載される記事の内容も専門的なことから、一般の着物愛好家と呼ばれる方々には少々馴染みが薄いのもしれません。 発行元は繊研新聞社  その繊研新聞社から「着物専門店のお誂え事情」について御店(きもの水流)のお話を伺いたいとお申し出頂きました。 着物専門店ならば、弊店の他にも名古屋ではいくらでありますし、もっと歴史の永い専門店さんはいくらでも在ります。 なにより、弊店は[季刊きもの]さんに取材されるような立派なお店でもなく 他様と違って敷居の高いとされるお店ではありませんので~」とお断りするつもりでしたが、電話を下さった担当の記者さんから取材の主旨を聞かせて頂き、弊店でお役に立つなら、と快諾しました。 


いつものように話は変わりますが、日本語って実に面白くもあり、難しい…ですね。 識らなかったのは私だけかもしれませんが、「敷居が高い」とは本来上述のような意味合いで使うものではなく、例えば、あるお客様が「私は以前、○○店に不義理をしたことがあって寄ってみたいけれどそのせいで敷居が高くて~」というような使い方をするものなのだそうです。 今日では 敷居が高い=高級?老舗?とか 伝統/歴史ある/高級なお店に対して使われていますが本来そうではないのだそうです。


ところで[季刊きもの]に掲載して頂きました記事の内容はと言いますと… 自分で言うのもなんですが、適当でいい加減な筈の私の事を取材して頂いたとはとても思えない好感度の上がりそうな内容で 自画自賛、我田引水が大好きな私ですが、我が事ながら恥ずかしくてこちらでは公開出来ません。(とは言え発売されている訳ですから公開出来ないもないのですが…)


今回は気になる日本語をテーマにお話をしていますのでどんどんお話を進めます。 以前、といってももう十年も近く前のお話…。 当時、まだ現役で肌にも脳にもシワひとつなくつるつるしていたころの とある地方都市で開かれた「花嫁着付け/内掛け」の選考競技会での事。 何の間違いか、あろうことか、その選考競技会の競技審査員のお役目を仰せつかってしまったのです。(この私が…です。) 即座に、“折角ご指名を頂きまして恐縮ですが、私では、間違いなく「役不足」です”、とお断り申し上げたところ すでに審査委員会での稟議も終え、貴方様宛に委嘱状も送らせて頂いておりますのでなにとぞよろしく、と言われてしまい 後に引くこともままならず、お受けすることとなりました。 

そこで。。。 この「役不足」…(※普段私が浴びせられている“役立たず!”とは少し意味が異なります。) ですが、これもどうやら日本語の使い方を間違えていたようで、 本来の意味は 今回の場合に当て嵌めると、その程度の役柄では私には端役で よって失礼である との意らしいのです。 つまり私は審査委員などと言う平な役目は私の身分に適わない 出来れば審査委員長か さもなくば理事かなんかにしなさい、と言っているようなものだったのです。(あ~~~恥ずかしい…) 無知無学もここまでくると浅学非才などと言って開き直って済まされるものではなく ただのあんぽんたんです。 


さて。。。それから暫くしてのこと、 件の選考競技会において審査員として振る舞う私の姿が真面目に映ったのでしょうか? (着物/羽織姿でことさら難しい顔を装っていたからに違いありません) たまたまその会場に居合わせ、審査の一部始終を見ていた司会業の男性から “私が司会を頼まれている着物ショー/コンテストで着物専門店の店主として 壇上に上がり 来場の観客が問いかける質問に専門家としての解答を頂きたい” と、その男性の方から頼まれてしまいました。 その方はよほど人を見る目がなかったか、切羽詰まっていたのでしょう。 ただでさえ、自分で自分を信用していない私です。 そのようなところで私に台本のないアドリブなんてやらせようものなら 何を言い出すものか 当の本人でさえ、まさに予測不可能です。 依頼したその司会者の方もその任命の責を問われ、それこそお互いが命取りになりかねません。 なんどもなんども丁寧に懇願されたのですが、それだけは、と丁寧に辞退させて頂きました。 いまでもそれだけはお断りして良かったのだと思っています。


さてさて。。。 今回も着物の知識や何か役に立つ情報とは無縁のどうでもよいお話に終始してしまいました。 しかもいつもの通り「それで?…」と言う終わり方。 とうの昔に匙を投げられているとは思いますが… 正直申し上げると、思い付いたことから唐突に書き始める、なのでオチもない、というところ 自分でも持て余しているのです。 と言うかほとほと愛想を尽かしてる。 計画性に欠けると言うか、ない。 そもそも ひとたび計画と言う箱に閉じ込められると酸欠になる… 伸びてきたヒゲの0.8mが気になって仕方ないのに顔に付いたご飯粒にはいつまでも気付かない… ダイエット中に好物の饅頭を目の前にして「仕事、頑張ったんだから一つくらい食べても全然大丈夫だぜぇ~♪」と言う悪魔の囁きを 天使のさえずりだと勝手に聞き間違える、なんてことも平気でする。 何事にも慎重で 豪放磊落な男らしいところもないのですが、かと言って入念な下準備で何かに臨む、というタイプでもない。 要するに解りにくく つかみどころのない人間なのです。 なのですみません。 あ~ぁ…。


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