水流の「季・とき」折々・・・
「季・とき」折々・・・ 2008年 12月1日(月)
早いものでH・Pをリニューアルして早二ヶ月が経とうとしています。いよいよ今年も残すところ、あと一ヶ月 齢を重ねるに連れ 一年の過ぎ去る時間が早くなってきたように感じるのはどうやら私だけではないようです。 もっともこれは理論的に説明が出来るそうで私なども「フンフン」と思いながら 記事を興味深く読んだ記憶が有るのですが、いまとなっては読んだと言う記憶しか有りません。 記憶に関しては明らかにそうした症状は顕著に表れ、興味の対象でないものは、殆ど覚えられないようのです。(※私は覚える気がないだけ、と言っておりますが・・・。) と、言いますか、記憶の中枢に引っ掛からないのですね。つまり、記憶と言うフィルターをすり抜けてしまうのです。 そのせいか脳そのものは負担もなく常に負荷のないライトな状態を保っております。(笑)・・・。
さて。。。弊店は「着物専門店」として、お洒落着物の販売を主たる生業としている訳なのですが、着物を扱う上で避けて通れないのが「寸法」です。 一般に洋服と呼ばれるものと異なり着物には細かい寸法があります。 これは着物初心者に限らず、着物には結構うるさいと自認されている方でも意外に識らなかったり、考え違い/思い込みをしていることが多いところでもあるのです。 加えてこの寸法を更に面倒なものに思わせているのが、昔ながらの尺/寸表示なのです。 最近、インターネットにて着物のオークションなどを見ていますと、尺/寸の表示ではなく、C,Mで表示されているところもあったりして着物初心者の方にはそのほうが理解しやすいのかも知れません。 ただ、今回のお話の主旨は尺寸/cmのどちらが着物の採寸に適うのか、と言うことではありませんので、そのことに付きましてはまた、別の機会にてお話させて頂くこととして、今回は寸法についてのお話とさせて頂きたいと思います。
では、この面倒な「寸法」を無視してしまった場合、どのようになるのでしょうか? また、ご存知かと思いますが、着物にもS・M・L・LL・フリーサイズの寸法で販売されている既製品(巷ではプレタとかの名で呼ばれているようです。)も有って、そうした既製品の場合、寸法をあまり考えずに誂えた場合、と どのようなマイナス面があるのか?をお話したいと思います。
まず、余りにも当たり前の事なので叱られそうなのですが、着物は着物だけを着ているのではありません。 肌襦袢を着て、その上に長襦袢を着て、そして着物を着ている訳なんですね。 つまりは重ね着をしているのです。 その際、長襦袢と着物の寸法が合っていないと 袖の先から長襦袢が出てしまったり、長襦袢が極端に短い場合は身八つからも出てしまったりしてしまいます。 そうしたことにまったく頓着なく着ておられる方も時に見かけますが、やはり、あまり格好良いものではないようです。 (少なくとも私はそう思います。) また、プレタと呼ばれる既製品についても同様なことが言えるかと思います。 最近の既製品はサイズ展開が少なく フリーサイズで統一しているメーカーも少なくないように思います。 在庫管理の煩雑さから、フリーサイズの方向になっているようですが、このフリーサイズが本当にフリーなサイズなんです。 文字通り自由?・・・ 私の知りうる限りでお話をさせて頂けるならば、身長165cm/体格は結構ふくよかな方、が充分に着られるのです。 つまり、平均的な日本女性にはまずもって大きいのです。 要するに大きければなんとかなるだろう、式に思えるのです。 さらにはメーカーによってもその基本サイズはマチマチなので、サイズが合う方が不思議な感じさえするのです。
では、何が一番良いのか? なのですが、 着物初心者の方であれば、まずは自分の寸法を正確に知り、記憶することなのです。 その際に大切なことは 「裄」・「袖丈」・「袖巾」です。 この3点をしっかり採寸し、自分の基本寸法とすることです。 そして他に「着丈※身丈」・「身幅」・「繰越」の3点これだけを押さえておけば大丈夫なものなのです。 この寸法を一度専門店にて測ってもらい記憶/記録しておかれると良いと思います。 また、この寸法を記憶しておくことは いちげんさんとして、初めての呉服屋さんで着物を誂える際に呉服店の思い違いを防ぐことにも繋がりますし、お店の主人の背筋を伸ばす効果も期待出来るものなのです。(笑) 着物を美しく装うと言うことは、どんな着物を着るか、どんな帯を合わせるか、と言ったこと以前に着物寸法は絶対不可欠かと思います。 また、着付け教室などで習得される「着物を綺麗に手早く着る」方法とはまた別のテーマとして大切なことなんだと思います。
さてさてこちら。。。小堀清美氏に依る手描き友禅バティック更紗の九寸名古屋帯。 その素材にはとてもしなやかな紬が使われています。 遣われた染色材料と この、しなやかな紬地が相俟って独特の印象を放っています。 ご覧戴けますように「大和的な」印象はこの帯のどこからも感じられません。 そうした着物文様とは、趣を異にした「バティック更紗」文様の染め物です。 着物スタイルの趣向を想う際、様々な「装い」に想いを巡らせることが出来ます。 中でも、「紬織物」や「木綿織物」の装いは、礼装的な約束事から離れた感覚で楽しむ事を想うと、こうした「異国的文様」の帯も選択肢の一つと成り得るのではないでしょうか?



