水流の「季・とき」折々・・・
「季・とき」折々… 2011年 02月07日(月)
□まだまだ未熟者です。
冬のサクラ・美しい隣人・外交官黒田康作、それ以外TVに興味を持たない私ですが、楽しみにしているTV番組が他にひとつあります。 それはNHK総合テレビで放送される「プロフェッショナル仕事の流儀」。 今と未来を描くドキュメンタリーと題し、様々な分野におけるプロフェッショナルを取り上げ、その人物の現在に至る軌跡、そして見据える未来にスポットをあて、示された題名の通り、プロとしての流儀やその人間性を深く掘り下げるという趣旨の番組です。 プロではない私は瞳を真っ黒にして見入っているのですが、過去の放送のなかで、とりわけ印象的だった(※覚えているなかで)人物は「呼吸器外科医・伊達洋至氏」 それに「院内学級教師・副島賢和氏」です。 プロフェッショナルの名に決して恥じることのない両氏の仕事に対峙する姿勢や人間性に寝転んで見ていた筈が、いつの間にか正座をして見ていました。(※いつもこの番組を見る度、砂糖菓子のように甘っちょろい自分が恥ずかしくアタマの下がる思いです。) 思えば医師や教師などの職業は、公的資格によって(難関な国家試験を通らなければいけないが)その分野におけるプロフェッショナルとしての身分が保証されています。 翻って一方呉服店の店主である私は店主となるための何の試験もなかった代わりに何の資格も保証もありません。 だからこそ、専門的な知識を保つのは当然ながら、着物のプロとして認められるためには、知識を背景とした仕事の質が強く問われるのだと思います。 では果たしてそのプロフェッショナルの「定義」とは何なのだろうか。 何を以てそうであると宣言出来るのか。
「そんなのプロフェッショナルでもないあなたが語ることでもないでしょ…」との的を得たご指摘はちょっと脇に置いといて…。 「プロフェッショナル」それを僅か一文で表現するならば、「高度な知識または技術、或いはその両方によってお客様(依頼主)の依頼事項を適えるべく、全力を注ぐことの出来るひと」と、ざっくり定義することができるのではないでしょうか。(※あえて「全力を注ぐことの出来るひと」としたのは、昨今、世の中を見渡したとき、自らをプロと声高に名乗るひとはいくらでも見掛けるけれど、その中でいったいどれほどの人が、真にその名に値する仕事をしているか、つまり自分の仕事に対し、文字通り“全力”を注いでいると言い切る事が出来るのだろうか、と些か懐疑的な思いで見ることが多いから。※とりわけ着物業界の多くはぬるいように思います。)
そこで、その着物業界に身を置く私です。 私はと言えば、高度な知識を得るべく、いえ、知識ばかりではなく、呉服店の店主たるもの、最低でも週一回は酒場に立ち寄り、新しい話題はないか、どんな話題が旬なのか、クラブに御勤めのお嬢さま方はどんな着物を着ているのか、チーママに悪い虫は付いていないか、ママは心変わりしていないか、他の呉服店は出入りしていないか、等々、繁華街の視察も重要な仕事の一部だと考えていますが(※因みにお酒は嗜みません) 女帝曰く「うちはさぁ、そうした趣向の着物を取り扱ってないじゃない。 一体何の必要が有って?」 と、いちいち語尾と眉が上ガリます。 と同時に訝しげな眼差しも突き刺してきます。 どうやら私がヨコシマな気持ちでも持っているかのように思っているらしい。 持っているか否かは問題ではありません。 極めて遺憾です…。 さて、余談はさておき…。 もうひとつ踏み込んで私が心の中で秘かに認めているプロフェッショナルの定義をお話し申し上げれば、「高度な知識と技術によってお客様(依頼主)の依頼事項を叶える事」 それは仕事の対価としてお金を戴く以上、至極当たり前です。 プロであると自ら覚悟を持って名乗る以上、上述に留まることなく、「お客さまが期待している“それ以上の仕事の質と結果”を以て依頼にお応えする事」 つまりそうした事を当たり前に出来る人が真にプロフェッショナルなのだと思います。
以上を念頭に我を振り返れば…。 私などはプロフェッショナル宣言するにはまだまだ随分程遠いなぁと感じます。 得意とする自画自賛をしてみたところで、どう贔屓目にみても、せいぜいハイアマチュアのレベルといったところでしょうか。 着物に携わって30年余りになりますが、それでもプロフェッショナルになれない。 着物とはなんとも奥の深い世界とあらためて思わされます。 考えてみれば着物の歴史のその永きを振り返れば、もしかすれば至極当然の事なのかもしれません。 高度な知識どころか、私の知識など着物の世界では小指の先、いやいや芥子粒ほどでしかないのではないか。 きっとそんなものだろうと思います。 とは言え、プロとしてあるべく自負がまったくないのかと問われればそれはそうではありません。 たったひとつだけ有るのです。 それは「色」と「質感」のコーディネートに関する根拠の曖昧な?自信です。 着物と帯、帯〆/帯揚げを適わせるという単純なshow・window的コーディネートはもとより、お客様と初めてお会いした瞬間にこのひとにはどういったお着物が似合うのか、どのようなコーディネートすればその方の美しさをより一層深めることが出来るのかという、よりpersonalなコーディネート。 言わば個々のstylist的なコーディネートです。 もちろんすべては十人十色、百人百様なのですが、何故かそれをほぼ瞬時にイメージ出来てしまうのです。 「ごめんくださ~い」 は~い、いらっしゃいませ! その瞬間、私の皺ひとつないゆでたまごのような脳は勝手に動き出し、瞬時にアタマの中でコーディネート出来てしまうのです。 ○○の紬に○○の型絵染の名古屋帯を適わせたらお似合いになるだろうなぁ…。 帯揚げは○○の縮緬を挟み、帯〆は○○の唐組みを注したなら… 完璧だな、と。。。 ふむふむ・・・てことは、願いましては、¥430000くらいか?… 皺の伸びきったゆでたまごは更に光り輝きを増し、スタイリストから商人に速やかにバトンが渡されます。 アタマの中で捕らぬ狸の皮算用の算盤がパチパチと心地良い音色を奏で始めるのです。
………
やはりプロ云々以前に、先ずは人間としてより一層の精進が必要なようです。 プロフェッショナルなど、まだまだ道半ば、いや、まだ二合目辺り? クラブのお姉さんとの妄想や余計なお世話的皮算用をしている場合ではないようです。 日々是精進です。 ヒーハー。
※諸事情によりカメラを買い換えました。すでに3日が過ぎようとしていますが、文明の進化という高い壁にゆくてを阻まれ、電源入/切以外未だ使いこなせません…カメラが偉いのか、私がスゴイのか? ですので今回画像がありません。ご容赦ください。 よって商品のアップロードも遅れております。
※新着情報からこちらに入られた方へ。。。
「季・とき」折々…のBacknumberはページの左サイドメニューにあります
水流※「季・とき」折々…からも、一覧でご覧戴けます。
追記:最近お問合わせを頂くことの多いメルマガ購読希望について。
◎メルマガの配信をご希望される際はトップページの左サイドメニューのメルマガ登録から
登録してください。
◎「メルマガ登録」を開きますと “きもの水流がお届けするメールマガジンの購読をご希望の方は
以下の~ と、ご案内をしております。 が、どうも購読を 購買と勘違いされ、「料金が要るのですか?」
とお尋ね頂く事がございます。 料金を頂きますのはまったくもってやぶさかではございませんが…
私のクチグルマは無料です。



